50年以上に渡って世界中の子供たちを楽しませ、良質な教育を届けてきたテレビ番組「セサミストリート」。エルモやクッキーモンスターなど、おなじみのキャラクターが多数登場する同番組だが、それぞれの個性や性格など、意外と知らないことも多いのでは?
そこで今回は、「セサミストリート」に登場するキャラクターたちを深掘り!キャラクター同士の関係性や、誕生に込められた思い、子供たちに伝えたいメッセージなどを紹介しよう。
■エルモ
赤くてふさふさの毛と丸くて大きな目が印象的なエルモは、いつも明るくポジティブな3歳半のモンスター。思わずつられて笑ってしまうような、お茶目でかわいい笑い声が特徴的。歌うことや踊ること、想像力を使ってお話を作ることが好きで、子供らしい無邪気な性格で人気を集めている。また、できないことに直面しても楽観的にとらえ、挑戦することをやめない姿は、大人でも学べることがあるはず。
■クッキーモンスター
クッキーをムシャムシャ食べる姿でおなじみのクッキーモンスター。特にクッキーには目がなく、衝動的に食べ過ぎてしまうこともあるが、最近は少し我慢して、健康的な食事を意識するようになったのだとか。そんな食いしん坊な彼は、「クッキーは果たしてどこからきたのか?」といった哲学的な問いを探求し、クッキーをテーマにした自作の詩を披露する意外な一面も。
■ビッグバード
セサミストリートの仲間たちと並ぶと、ひときわ大きく見えるビッグバード。その身長は250センチメートルもあるのだそう。大親友のスナッフィーをはじめ、セサミストリートのみんなに寄り添い、助けが必要な時は一番に駆けつける心優しい男の子。踊ったり、本を読んだり、いろいろなものを集めるのが好き。物事が思い通りにいかないと少し動揺してしまうこともあるが、粘り強く、熱心に解決策を見つけようとする真っすぐな性格をしている。
■アビー
想像力豊かでお茶目な4歳の妖精。少し自信家でクリエイティブなアビーは、自分の住む世界を知るためにいろいろなことに挑戦する。まだまだ未熟で、魔法の使い方を間違えてしまうこともあるけれど、挑戦することを決してやめない前向きな女の子だ。ガーデニングやおとぎ話、「プリンス」という名前の人形で遊ぶのが好きで、日常の中にある素敵なものを見つけることが得意。
■ジュリア
自閉症の特性がある4歳の女の子。ハグや大きな音は苦手だが、絵を描くことや歌うこと、友達と遊ぶのが大好き!2015年に“自閉症への正しい知識を”という思いから登場したキャラクターで、家族や友達の理解を得ながらいろいろなことに挑戦し、ジュリアならではのスタイルや生き方を見つけている。
■バート
真面目で責任感が強いバートは、アーニーのルームメイトであり大親友。少し短気なところがあるけれど、心優しいバートはアーニーのいたずらをいつも許してあげている。ペットのハト「バーニス」と一緒にチェス盤を使ったゲームをしたり、ペーパークリップや瓶のフタを集めたりするのが大好き。また、ブラスバンドも好きで、チューバを演奏することができる。
■アーニー
無邪気で天真爛漫な、バートの大親友。ふと浮かんだ疑問や感情を、バートと分かち合いたくてしょうがない!という気持ちから、いつも彼に冗談を言ったりいたずらをしたりしている。寝ている時もバートをたたき起こし、話を聞いてくれるまでおしゃべりを続けることも。好きなことは、歌ったり楽器を弾いたり、アヒルのおもちゃ“ラバーダッキー”とお風呂に入ったりすること。
■オスカー
ゴミ箱の中に入っている姿が印象的なオスカーは、歌や踊りなど、みんなが好きなものが嫌いで、ほかの人が好きではないものが好きなひねくれ者。騒音やガラクタ、言い合い、雨の日などが大好きなのだとか。そんな彼だが、ペットのスライミーやフラッフィーのお世話は欠かさず行うという優しい一面も。また、オスカーのゴミ箱の中はリサイクルできるものでいっぱい!地球に優しいオスカーのことは、我々も見習いたいところ。
■テリーモンスター
なんでも一生懸命取り組むテリーモンスターは、真面目な性格がゆえに心配性なところがあり、ちょっとしたことに緊張したり、イライラしたりすることもしばしば。そんな時は、友達の助けを借りて感情をコントロールしている。親友であるベビーベアとは、時々意見が違うこともあるけれど、互いに努力をしながら友情を育んでいる。
■グローバー
社交的で、人を笑顔にするのが大好き。おっちょこちょいなところもあるけれど、好奇心いっぱいで新しいことに一生懸命挑戦するグローバー。間違いや失敗を繰り返しても、簡単には諦めない、努力家で粘り強い面も。“人助けはグローバーのミッション”ともいえるほど周囲から頼りにされており、友達が困っているときは「スーパーグローバー」となって駆けつけてくれる。
■ゾーイ
歌とダンス(特にバレエ)が好きな、元気いっぱいのモンスター。石に「ロッコ」という名前を付けて、ペットとしてかわいがっている。科学やエンジニアリングなど、想像力を使って問題を解決していくことが好きで、おもしろい解決策を思いつく。意志が強く自信家だが、ひとりでは怒りや悲しみなどの感情をコントロールできないことがあり、友達の助けを借りながら乗り越える場面も。
■ロジータ
フルネームは「ロジータ・ラ・モンストゥルア・デ・ラス・クエヴァス」、洞窟のモンスターという意味だ。1991年に登場して注目を集めたロジータは、メキシコにルーツがあり、自分の家族や生い立ち、メキシコの文化や伝統をよく友達に話している。陽気で明るく、気遣いが上手なロジータは、友達に寄り添うことが得意。
■カウント伯爵
ルーマニアのトランシルベニア出身。見た目は少し怖いけど、ユーモアたっぷりで社交的なカウント伯爵は、セサミストリートのみんなと仲良し。ただ、笑い声をあげると興奮し、その直後には必ず稲妻が走って雷が落ちてしまうというちょっと困った&ユニークな設定も。名前のとおり、とにかく数字が大好きで、目につくものは数えずにはいられない。毎日の生活の中で数字や算数に関することを見つけ、数字のおもしろさを伝えている。
■ほかにも、時代ごとにさまざまなキャラクターが登場
メインキャラクターのほかにも、貧困、障害、格差や差別など、その時代で課題となっていた社会問題に立ち向かい、寄り添うようにして多数のキャラクターが誕生している。
1970年に登場した初の黒人キャラクター「フランクリン・ルーズベルト」をはじめ、貧困により食料不安を抱える「リリー」、トラウマや大人の問題と向き合う女の子「カーリ」など、国籍や境遇が異なるキャラクターが登場してきた。さらに2021年には、深刻化する人種差別の問題を受け、黒人の男の子・ウェスリーと彼の父親・イライジャが登場。
性格や生き方、好きなものなど、異なる価値観を持つキャラクター同士が仲間として支え合い、助け合いながら生きる様子を描く「セサミストリート」。個性豊かなキャラクターたちを通じて大切なことを訴えかけてくれる同番組は、子供はもちろん、大人にも考えるきっかけを与えてくれるはず。キャラクターのことをもっと知って、「セサミストリート」の世界をより楽しんでみて。
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