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【漫画】12年服役しても「テンネン」を味わいたくて再犯…?“人間の業”を描いた漫画が「考察祭り」に発展

  • 2021年11月27日
  • Walkerplus

古来より、人間の食生活を支えてくれていた牛や豚、鳥などの「肉」。しかし近年では代替肉が少しずつ広まっているほか、ヴィーガン専用メニューが普及し始めるなど「肉食」について考える機会も増えている。そんななか、「肉」について取り上げた漫画が「深い」「考えさせられる」と話題になった。


この漫画を描いたのは、Twitter上で漫画を投稿されている誰でもない(@daredemonaidare)さん。その一筋縄ではいかないストーリー展開や、捻られた登場人物、難解なオチからTwitter上にも根強いファンが多く、フォロワー数は10.3万人を突破(11月25日現在)。投稿される作品にも多くのいいね!やコメントが寄せられる今話題の漫画家だ。

「重罪」と題されたこの作品は、12年の刑期を終え、刑務所から出所したばかりの主人公が「我慢ができないのか?私…」とヨダレを垂らして微笑むシーンから始まる。すると、地下にある怪しい店に入るや、ムショの中で貯めたなけなしの20万円で「極上のものを頼む “テンネン”で」と店主に依頼。

テンネンの味を満喫し、恍惚とした表情を浮かべながら「もう…悔いはない…」とつぶやく主人公。すると、そこに警察が突入してきて……。

警察が来ることを予測していたかのように落ち着き払った主人公は、刑事に向かって「昔はみんな食べてたじゃないか、命に感謝して『いただきます』と言って。なんでこんなことになっちまったんだ?」と語りかける。つまり、主人公が味わった“テンネン”とは、怪しい薬などではなく、テンネンの肉だったのだ。

どうやらこの世界は、テンネンの肉を食べることが“重罪”となる世界。だが、感傷に浸る主人公に対して刑事は「キミは罪を繰り返してはいない」「店主、お前を詐欺の容疑で逮捕する」と、意外な事実を打ち明け、主人公を驚愕させる。そして店主は一言、「悪いねお客さん、それは“ジンコー”だ」と打ち明ける――。

読めば読むほど考察が捗るこの作品。漫画を読んだユーザーからも、「家畜がほぼいなくなってしまった世界」「肉を食べることが禁忌となってしまった世界」「野生の動物を殺せなくなった世界」「家畜の代わりに『他の動物』を食べている世界」など多くの考察が挙げられた。また、「テンネンとジンコーの区別が付かない」という点から肩書きや情報重視への批判という指摘もあり、まさに読む人によって感想や答えが異なる作品となっている。

地球の人口が増えていけば、食料不足となり肉が食べられなくなるかもしれない。どことなく現実味を帯びた不安感や不気味さが、この漫画に惹きつけられる要素なのかもしれない。



取材協力:誰でもない(新刊7/21発売ダレ♂)(@daredemonaidare)

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