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ピンク色の野菜「ビーツ」の育て方と食べ方(家庭菜園)

  • 2022年10月5日
  • NUKUMORE

一見、赤カブに似ていますが、ホウレンソウと同じヒユ科でカブよりもはるかに栄養豊富なビーツ。ビーツの真っ赤な色を活かした料理は、食卓を鮮やかに彩ります。育て方は簡単。ベテラン菜園家たちに育て方と食べ方を教えてもらいましょう!

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教えてくれるベテラン菜園家

YD18_p80_map_2_1664344579 安藤久代さん
あんどうひさよ●菜園歴41年。兵庫県神戸市で、有機・無農薬で野菜を栽培している有機農家。レストランやホテルに頼まれて珍しい野菜も育てる。 YD18_p80_map_3_1664344610 毛呂陽子さん
もろようこ●菜園歴27年。滋賀県蒲生郡にある畑で有機・無農薬の野菜づくりを楽しんでいる。育苗箱を利用して土を盛り上げた高畝「上げ床畝」を考案して、野菜を栽培中。 YD18_p80_map_4_1664344622 下薗千登世さん
しもぞのちとせ●菜園歴17年。長野県小川村に移住後、有機・無農薬で野菜を栽培。米やダイズ、ムギも栽培している。 YD18_p80_map_5_1664344637 坪内 浩さん
つぼうちひろし●埼玉県秩父市のイタリアンレストラン「cucina salve(クチーナ・サルヴェ)」のオーナーシェフ。100アールの農園で、自家採種のタネから育てた150品種の無農薬野菜、ハーブ、穀物でレストランの食材をまかなっている。 YD18_p80_map_6_1664344649 山本光顕さん
やまもとみつあき●菜園歴15年。兵庫県西宮市にある2か所の畑で有機・無農薬の野菜づくりを楽しんでいる。

基本情報

★ビーツのPoint
■寒さに強い
■育てるのが簡単
■鮮やかな色がきれい
■栄養価が高い ◆栄養価が高いスーパーフード、別名は「食べる輸血」

ビートとも呼ばれるビーツ。砂糖の原料である「テンサイ(サトウダイコン)」の仲間で、胚軸に糖分をため込むので甘味があります。見た目はカブに似ていますが、ホウレンソウと同じヒユ科です。

日本ではそれほどなじみがない野菜ですが、ヨーロッパでは健康野菜として知られ、よく食べられています。ほかの野菜にはない栄養素を多く含むスーパーフードです。
血をつくり出す成分のひとつである葉酸や人間の体に欠かせないカリウム、腸内環境を整える食物繊維なども豊富で「食べる輸血」ともいわれます。 ◆直根をぐんと伸ばしうず巻きに糖を蓄える

ビーツはホウレンソウのように吸肥力が強いので、しっかり元肥を入れた畑で育てると、胚軸から太く長い根が地中深くまで伸びていきます。そうすると胚軸の太りがよくなり、糖分を蓄えて甘くておいしいビーツに育ちます。

中間地や暖地では春と秋の年2回育てられます。春のビーツに比べ、秋から冬にかけて育てるビーツは寒さに当たり、糖度が高くなりよりおいしいものが採れます。
ビーツ好きのベテラン菜園家のみなさんに教えてもらった育て方と食べ方を試してみませんか。 YD18_p81_map_1_1664344950 ◆断面はうず巻き

輪切りにした断面はうず巻き状になっている。色の濃い部分は養水分が行き来する維管束形成層で、薄い部分に糖分を蓄える。 YD18_p81_map_2_1664344958 ◆直根が伸びる

吸肥力が高く、太く長い根を伸ばす。元肥をしっかり施しておくと、胚軸の太りがよくなり、糖分を多くため込み甘くなる。 YD18_p81_map_3_1664344963

栽培スケジュールの目安

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ビーツの育て方

寒さや虫、病気にも強くほぼ放任で育てられる

ビーツはホウレンソウの仲間ですが、見た目はカブのよう。発芽させるのも育て方も難しいことはなく、カブを育てるのとあまり変わりはありません。
秋まきは寒くなってくるので多少育ちがゆっくりになりますが、もともと寒さに強いので、保温用の被覆資材も必要ありません。
害虫や病気にも強く、タネまきや植えつけが済めば、ほぼ放任で育てることができます。

1.土づくり

ビーツは光合成することによって葉の中にブドウ糖をつくり、そのブドウ糖をショ糖に変えて、胚軸や根に転流させています。
ですから、ビーツは日当たりがいい場所で育てることが大切です。

また吸肥力が強いのでしっかり元肥を入れておくと、太くて長い根を伸ばして大きく太ります。元肥を入れる場合はタネまき前に1平方メートルあたり牛ふん堆肥2kg(またはボカシ肥料200g)と草木灰ひとつかみを畝にすき込んでおくといいでしょう。

2.タネまき

発芽率はそれほど悪くないので、密にまかず、1か所に1粒ずつまくのもおすすめです。
もともと1粒まいても複数の芽が出てくるタネなので、密まきしなくても、多粒まきして集団で育ったのと同じような結果になります。

また、密にまくと日当たりや風通しが悪くなる可能性があるので、スジまきするなら適宜間引いて株間10~15cmくらいにする必要があります。
点まきする場合、あらかじめ1か所1粒ずつ、株間10~15cmでまいておくと、間引く手間が省けます。タネをまいたら、手のひらでしっかり鎮圧しておきます。 ◆スジまき
畝に溝をつけて1列にタネをまく。10~15cm間隔で1粒ずつまくなら間引きは必要ないが、密にまくなら適宜間引いて株間を10~15cmにする。 YD18_p83_map_1_1664345357 ◆点まき
株間10~15cmで1か所に1粒ずつまくなら間引きは必要ないが、1か所に4~5粒まくなら適宜間引き、1か所1株にする。 YD18_p83_map_2_1664345367

3.植えつけ

タネを直まきした場合には植えつけ作業は必要ありませんが、苗づくりをした場合は、本葉3~5枚の頃、苗を畑に定植します。

案外丈夫なので、草丈が5cmくらいのまだ小さい苗でも、草丈10cmくらいに生長していても苗の植え替えは可能ですが、根付くまでは土の乾燥に注意します。

指を土に挿して植え穴をつくり、苗を入れて株元に覆土し、鎮圧しておきます。株間は10~15cmくらいで植えつけます。タネを厚まきして間引かなければいけない場合も、そっと土ごと掘れば、またほかの場所に植え替えることもできます。

4.メンテナンス

ビーツは病気や虫害の心配がほとんどありません。ほぼ放任で育てられます。生育が順調なら追肥もとくに必要ありません。
冷涼な気候を好み、暑さには弱いので日差しが強すぎる場合は遮光してやるといいでしょう。冬の寒さには強く、糖を蓄えて甘くなります。 ※ビーツは冷涼な気候を好み、寒さには強いので、雪が降り積もってもダメになることはない。 YD18_p84_map_5_1664345457 ※夏の暑さには弱いので、生育が暑い時期にかかる場合は黒寒冷紗などで遮光して育てるといい。 YD18_p84_map_6_1664345469

5.収穫

品種や生育状況にもよりますが、タネまきから約60~70日、胚軸が大きくなったものから収穫できます。9月にタネをまいたら、11月~12月に収穫、3月にタネをまいたら、5月~7月に収穫できます。

葉が30cmくらいに生長し、胚軸が5cm以上になっていればそろそろ収穫です。カブのように葉を持って引き抜きましょう。

ビーツは生でも食べられますが、独特の土臭さは茹でたり蒸したり、ひと手間かけることでやわらぎます。胚軸部分だけでなく、葉も食べられます。菜園家たちおすすめの食べ方も紹介します。 ※胚軸の肥大具合を確認してから収穫する。 YD18_p85_map_1_1664345587

6.加工や保存

収穫したビーツは上手に保存すれば冷蔵でも長持ちします。坪内さんは、収穫したビーツの葉と根を切り落とし、傷が癒えたらひとつずつラップに包んでから冷蔵庫で保存しています。

ビーツは冷凍保存もできます。生のままでも下茹でや蒸して下処理したものでも大丈夫です。2分の1、4分の1など、小さく切り分けて冷凍しておくと、必要なときに必要な分だけ使えて便利です。

さらにひと手間かけてシロップやパウダーにして保存しておくとピンク色を料理に活かしたいときに手軽に使えます(後述【ビーツのおいしい食べ方】参照)。 ※生でも冷凍可能だが、土臭さが気になる場合は、茹でたり蒸したり、下処理をしたものを冷凍しておくといい。まるごとではなく切り分けて冷凍すると、必要な分だけ使いやすい。 YD18_p85_map_2_1664345627

ベテラン菜園家たちからのアイデア

<安藤久代さん(兵庫県)>
1粒から複数出る芽をハサミで切って間引く

ビーツのタネは「多胚」といい、1粒のタネの中に根や芽になる胚が複数入っています。
9月にタネを株間10~15cmでスジまきするのですが、複数の芽が出てきたら根を傷つけないように抜いて間引かずに先が尖ったハサミで地際を切ります。肥料過多だとひび割れや形が悪くなるので、施肥は控えて残肥で育てます。
11月から翌2月頃、直径10cmほどで収穫。春は3月上旬にタネまき、4月~5月に収穫です。 YD18_p82_map_1_1664345786 発根したタネの様子。 YD18_p82_map_2_1664345798 1粒から2~5本の芽が出てくる。 <山本光顕さん(兵庫県)>
室内で育苗してから無駄なく畑に植えつける

本葉4~5枚まで育てて畑に定植する

春と秋の2回タネをまいていますが、畑に直まきせず、育苗してから畑に植えています。9月上旬に育苗土を入れた直径9cmの3号ポットに5~6粒まくと、10日ほどで発芽します。土が乾いたら水やりして、室内で管理します。
定植は本葉4~5枚出た頃で草丈10cmくらい。牛ふん堆肥とボカシ肥料をすき込んだ畝を用意し、人さし指で植え穴をあけて、苗を1本ずつ植えつけます。株間10~12cmにし、間引かずに育てます。
草丈15cmくらいのとき、胚軸が膨らみ始めたら、ボカシ肥料をひとつまみずつ追肥します。
収穫は12月中旬頃からで、寒さに強いので越冬もできます。 YD18_p82_map_3_1664345847 葉の軸が赤いのがビーツ。春は3月にタネまきし、収穫は6月中旬頃。 YD18_p82_map_4_1664345863 写真左側のビーツは直径6~7cmでカブのようなきれいな形。一方、右側のビーツは直径9~10cmに大きく育ったもの。大きくなるにつれ、形が変形してくる。 <坪内 浩さん(埼玉県)>
間引いた苗を移植すると収穫時期がずれて一石二鳥

レストランでも使うビーツは春と秋の2回栽培しています。3月にタネまきしたものが6月下旬に採れ始めるのですが、収穫後うまく保存すれば9月までもちます(保存方法は作り方の【6.加工や保存】参照)。
秋まきは9月にタネをまき、収穫は12月頃。タマネギ用の株間15cmのマルチを畝に張り、1穴4~5粒ずつタネをまいています。虫害はあまり心配しなくてもいいですが、タネまきしたら不織布トンネルを掛けて育てています。
1穴1~2株に間引くのですが、その際、間引いたものを苗として欠株したところに補植しています。すると、おもしろいことに生長に少し差が出て、収穫時期もずれ、長く収穫が楽しめます。 YD18_p83_map_3_1664345908 株間15cmのタマネギ用のマルチを敷き、1穴に4~5粒ずつタネをまくのが坪内流。
YD18_p83_map_4_1664345922 間引いて1穴1~2株残して育てる。あまり大きく育ちすぎると色が抜けるので、直径12~13cmの大きさがベスト。 <毛呂陽子さん(滋賀県)>
レタスミックスのタネをまきビーツ苗を選び出して移植栽培
「本葉3~4枚になったら掘り上げて移植する」

8種類のリーフレタスとビート(ビーツ)、エンダイブが入った中原採種場のミックス種子を見たときに、これをまいて、間引くときにビーツの苗だけを選び出して別の場所に移植して育ててみたらどうだろう、と思いつきました。

タネが重ならないようバラまきし、軽く覆土し、鎮圧します。もみ殻を敷いて保湿し、べた掛けした不織布は発芽後にはずします。
似ている葉もあり、ビーツを選ぶのが少し難しいのですが、写真のように折った茎を水に浸けて見分けました。本葉3~4枚、草丈7~8cmに生長したビーツ苗を土ごと掘り上げて、用意していた畝に株間10cmで植え替えました。年内に胚軸が十分太らなかったので、翌年2月になって直径5~6cmのものを収穫しました。
春は3月中旬にタネまき、5月上旬に移植、収穫は6月下旬から。
【ビックリアイデア】
折った茎を水に浸けて赤色が出たらビーツ!
レタスミックスの中にはスイスチャードなど葉がビーツに似ているものも入っている。茎を折って水に浸けると赤い色素が出てくるのがビーツ。 YD18_p84_map_1_1664345986 YD18_p84_map_2_1664346021 9月中旬に「ベビーリーフ」のタネ(中原採種場)をバラまきした。ビート(ビーツ)のタネが入っているのは「菜っぱミックス」ではなく、「レタスミックス」の方。 YD18_p84_map_3_1664346035 本葉3~4枚に生長した10月上旬にビーツを選び出して、別の畝にまとめて定植。 YD18_p84_map_4_1664346044 年内に胚軸が大きくならなかったので越冬させて翌2月に収穫。 <下薗千登世さん(長野県)>
寒冷地では春まきして秋冬採りする
「間引いた苗はほかの場所に移植する」

標高の高い寒冷地に畑があるので、タネまきのチャンスは春だけです。秋まきはできません。
4月下旬、畑の雪がとけたらほかの野菜の畝の端に、少し厚めにタネをスジまきします。元肥は入れず、前作の残肥で育てます。

発芽したら草丈5cmくらいのときに、間引きを兼ねて土ごとていねいに掘り上げ、別の場所に移植します。このとき株間は10cmになるようにします。雨が降るとより発芽しやすいので、ニンジンと同じように6月~7月くらいにタネをまくのもいいと思います。

夏の間も涼しいところなので、畑に置いておいてもトウ立ちはしません。収穫する10月~11月までじっくり太らせます。12月上旬には雪が積もり、畑もおしまいですが、採り残したビーツが雪の下でも無事に越冬し、翌年の春に収穫できたこともありました。 YD18_p85_map_3_1664346100 ビーツだけの畝をつくることはあまりなく、ほかの野菜の畝の端などで育てている。 YD18_p85_map_4_1664346111 胚軸が直径10cmくらいに育ったら採り頃だが、収穫せずに畑に置いておいたところ、直径15cmほどに肥大したことも。形がゴツゴツしてかわいくなくなる。

ビーツのおいしい食べ方

ウクライナ料理の真っ赤なスープ、ボルシチに使うのが有名ですが、それ以外にも色を活かしたおいしい食べ方がたくさんあります。独特の土臭さは下処理することで食べやすくなります。

漬物の色づけやビーツのパウンドケーキに!

<毛呂陽子さん(滋賀県)>

ビーツで漬物を染めてみました。皮をむいた生のもの、茹でて皮をむいたもの、茹で汁と3通り試したところ色の濃さが異なりました。生で染めたものは翌日には色が薄くなりました。

採れたビーツを友人におすそ分けしたらビーツと黒豆入りのパウンドケーキになって帰ってきました。オレンジっぽいピンク色がきれいで土臭さは感じずおいしくいただけました。 ◆漬物の色づけに
切って塩もみしたダイコンにビーツを1~2割入れて色づけ。左側から生のビーツ、茹でたビーツ、茹で汁で。 YD18_p86_map_1_1664346311 ◆【ビーツと黒豆のパウンドケーキ】の作り方 YD18_p86_map_2_1664346356 <材料>
18cm×8cmの型、薄力粉 100g、ベーキングパウダー 小さじ1、バター(食塩不使用) 120g、グラニュー糖 90g、卵2個、ビーツ 中サイズ 1~2個、茹でた黒豆

<つくり方>
01 ビーツは皮をむいて茹でて、ミキサーで砕いておく。
02 室温に戻したバターをボウルに入れて泡だて器で白っぽくなるまで練り、グラニュー糖を加えて混ぜる。溶き卵を少しずつ入れ、ビーツを入れてよく混ぜる。
03 粉類をふるって入れ、ゴムベラでさっくり混ぜ、黒豆を加える。
04 バターを薄く塗ってクッキングシートを敷いた型に流し入れ、180度に予熱したオーブンで35~40分焼く。

赤色が鮮やかなパスタ、ビーツのカーチョエペペ!

<坪内 浩さん(埼玉県)>
「独特の土臭さが気にならない育て方」

私の菜園では自然農に近い育て方で野菜を育てているので、土中の窒素分も控えめ。よくいわれるビーツの土臭さはほとんどありません。

ビーツはスープにすることも多いのですが、私のおすすめはカーチョエペペというパスタです。イタリア語でカーチョはチーズ、ペペはコショウの意味で、材料もつくり方もシンプルです。そこに皮をむいて茹でたビーツを加え、茹で汁も煮詰めて使います。詳しいつくり方は次の通りです。
ビーツとズッキーニをオリーブオイルで炒めて、塩コショウで味つけしたものもおいしいです。 ◆ビーツのカーチョエペペ YD18_p87_map_1_1664346512 <材料>
・ビーツ
・パスタ
・バター
・パルメザンチーズ
・塩
・コショウ

<つくり方>
01 ビーツは皮をむき、3mm角の千切りにし、1%の塩を入れたひたひたのお湯で6分間茹でて、ザルで煮汁を切る。煮汁は捨てない。
02 フライパンで煮汁を半分の量に煮詰めて、別の鍋で茹でたパスタ、ビーツ、バター、パルメザンチーズを加えて絡め、塩、コショウで味をととのえる。仕上げにエキストラバージンオリーブオイルをかけたら完成。

※坪内シェフのビーツを使って編集部でつくってみた!坪内シェフおすすめのビーツのカーチョエペペは目にも鮮やかな赤いパスタ。ビーツは癖がなく、チーズと黒コショウがきいていておいしかった。

圧力鍋で蒸すと皮がするっとむける!

YD18_p86_map_3_1664346590 <山本光顕さん(兵庫県)>

洗ったビーツを皮つきのまま圧力鍋で10分間蒸すと簡単においしく食べられます。蒸すと皮がきれいにむけるので、1cm幅に切って好みのドレッシングで食べます。私のお気に入りは胡麻ドレッシングで、茹でた葉にかけてもおいしいです。葉をちりめんじゃこや豚肉と炒めるのもおすすめです。
たくさん採れたときは蒸して冷凍しておけば便利。蒸しビーツをジューサーにかけて赤いスープや、ポテトサラダに混ぜてピンク色にもします。

右奥はビーツの葉を茹でたもの。手前は蒸して皮をむいたビーツ。その左はポテトサラダにビーツを混ぜたもの。

茹でてから使うと土臭さは気にならない!

<安藤久代さん(兵庫県)>

独特の土臭さはいったん下茹でして調理することであまり気にならなくなります。茹でてからいちょう切りにしてバター炒め、またはオリーブオイルと塩で炒めただけでもおいしいです。私は皮をむかずに調理しています。

ジャガイモと一緒に茹でてポテトサラダにしてもよし、ボルシチなどのスープはもちろん、蒸して温野菜、汁までピンク色の鍋など、いろいろ使えます。多く入れればきついピンク色になりますが、その辺はお好みです。入れる量を調整してください。
うず巻き模様がきれいなビーツは薄くスライスしてサラダに、葉はオリーブオイルと塩で炒めて食べます。

土臭さゼロのビーツパウダー、ピンク色を食卓で楽しむ!

<下薗千登世さん(長野県)>
「天然の着色料として重宝するビーツのピンク」

サイコロ状に切ってポテトサラダに入れたり、ドレッシング、ゼリーや白玉団子などのお菓子づくりにも使い、ビーツのピンク色を楽しんでいます。

でも、じつは独特の土臭さはちょっと苦手です。あるときレストランで食べたビーツが全然土臭くなくてビックリ。ビーツを皮ごとオーブンで焼いてから使うとシェフに聞きました。
オーブンで焼いて、さいの目に切って小分けにして冷凍しておくとすぐに使えて便利。それをタマネギとミキサーにかけて塩コショウ、酢を加えたらピンク色のドレッシングの完成です。

また、薄く切って、低温のオーブンで焼くかドライフードメーカーでチップスをつくり、パウダーにもします。 ◆ビーツシロップ
皮つきの生のビーツをさいの目に切り、グラニュー糖と交互に瓶に詰め冷蔵庫保存。 YD18_p87_map_2_1664346740 ◆ドレッシングやソーダに
ビーツの色素は熱に弱いが、ビーツシロップをサイダーやドレッシングに少し入れると美しいピンク色になる。 YD18_p87_map_3_1664346761 YD18_p87_map_4_1664346768 ◆ビーツチップス
パリッとしたチップスはサラダに載せてもおいしい。 YD18_p87_map_5_1664346783 ◆ビーツパウダー
チップスをミルミキサーで粉にすると保存しやすく使いやすい。 YD18_p87_map_6_1664346797

家庭菜園のレシピをもっと見たい方におすすめ!

「野菜だより2022年9月秋号」では、今回紹介した野菜以外にもたくさんの野菜の育て方をわかりやすく丁寧に紹介しております。 YD18_book_1664347149

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