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第42回エコ×エネ・カフェ『「世界中の水問題解決に挑む!」~日本発スタートアップ・小さな水インフラが生み出す価値とは?~』

  • 2023年4月18日
  • 緑のgoo編集部

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2023年2月22日(水)、『第42回エコ×エネ・カフェ「世界中の水問題解決に挑む!」~日本発スタートアップ・小さな水インフラが生み出す価値とは?~』をオンラインで開催しました。

第42回目の開催となる今回は、水問題の解決に挑んでいるスタートアップ企業、WOTA株式会社の執行役員 兼 渉外統括バイスプレジデントの越智浩樹さんをゲストに迎え、司会進行のBe-Nature School代表森雅浩さんと共に、水問題について考えました。

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(上)
森 雅浩(もり まさひろ)氏
有限会社ビーネイチャー 代表取締役
Be-Nature School 代表

(下)
越智 浩樹(おち ひろき)氏
WOTA株式会社 執行役員 兼 渉外統括バイスプレジデント

【目次】
 ①:エコロジーとエネルギーの両立する社会を目指して
 ②:水問題を解決する小規模分散型水循環システム
 ③:ぺちゃくちゃタイム
 ④:クロージング

エコロジーとエネルギーの両立する社会を目指して

開催にあたり、まずはJ-開催にあたり、まずはJ-POWER(電源開発株式会社)の高山かずみさんよりご挨拶をいただきました。

高山さん(以下、高山):
J-POWER(電源開発株式会社)は、戦後復興と経済成長で急速に増えた電力需要に応えるために、国策企業として1952年に設立、2004年に民営化しました。全国に約100の発電所を持ち、発電設備の出力シェアは日本第6位、海外でも発電事業を展開しています。

1998年に策定した企業理念の下にある「環境との調和をはかり、地域の信頼に生きる」の信条に基づいて「エコ×エネ・カフェ」を開催しています。ここではエコとエネを相反するものととらえずに、双方のバランスがとれた社会について対話を楽しみながら自分ごととして学ぶことを大切にしています。今日はぜひ楽しんでください。

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J-POWER(電源開発株式会社)広報部 高山 かずみ(たかやま かずみ)氏

水問題とは?

森さん(以下、森):
始める前に、簡単な意識調査をしたいと思います。

問1:水という言葉から何を連想しますか?

1: 海や川
2: 雨
3: ペットボトル
4: 蛇口(水道)

これについては半数以上が「海や川」と回答しました。


問2:水に関わる問題・課題というと何を想像しますか?

1: 深刻な水不足
2: 洪水による災害
3: 水質汚染
4: 水道民営化(の是非)

「深刻な水不足」「洪水による災害」と答えた人が多くいました。


森:
それでは早速、ゲストの越智さんにご登場いただきましょう。まずは自己紹介からお願いします。

越智さん(以下、越智):
WOTA(ウォータ)株式会社というスタートアップ企業で渉外統括を担当しています。
実家は広島県で自営業をしています。経営者である父を見て「価値は伝わらないと無価値になる」ということを感じながら育ちました。大学卒業後は価値を引き出して伝える仕事をしたいと思い広告代理店である電通に入りました。

10年近くメディアプランニングや飲料ブランドの統括を経験した後、スタートアップ専門組織を立ち上げ、そこでWOTAと出会い、一緒に仕事をしていく中で、自分も大きな挑戦をしてみたいと思いWOTAに入りました。電通で培った経験を活かし、渉外統括という役割を担っています。

森:
WOTAはどのような会社なんですか?

越智:
スタートアップの会社として、スピード感を持ってチャレンジする手段として外部資金を入れ、日本政策投資銀行やスタートアップの会社として、スピード感を持ってチャレンジする手段として外部資金を入れ、日本政策投資銀行やJ-POWERにも出資いただいています。また、水問題を解決するという目的のために、今までの水業界を支えてきた企業様にも、複数社、株主になっていただいております。

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越智:
「水問題を構造からとらえ、解決に挑む」を存在意義として掲げていますが、水問題は世界中に上下水道が完備されたとしても解決しない構造にあります。世界的に人口が増えて使われる水が増えていますが、気候変動の影響などもあり供給できる水は減ってきており、2030年までに世界の40%が充分な水を得られなくなると言われています。

日本では下水道が80%以上普及していますが、世界では下水が通っていない地域も多く、東南アジアでは発展している国の一つであるインドネシアでも下水の普及率は一桁台、アフリカなども低く、水質汚染が進んでいます。

越智:
水問題は世界各地で様々です。中国では汚染が問題になっていて、メキシコには恒常的な水不足の地域があります。先進国であるアメリカでも水が干上がっているところがあります。

一方、日本ではあまり水問題を感じられないかもしれませんが、水財政が問題になっています。上下水道の費用は年間10兆円かかっていますが、毎年4兆円を補助金などで補填しています。人口減少で料金収入は減っていくので、今のままでは赤字幅が増える一方となります。

越智:
もうひとつの問題が水道管の老朽化です。令和元年時点、全国で経年劣化をしている水道は約20%ですが、更新するには莫大な費用がかかるため、水道管の更新率は1%未満となっています。今の水道をつくるのにかかったの170兆円、この莫大な更新費用の財源をどうように確保していくかは、国も問題視しています。

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