続いて、早速 Be Nature School 森さんの進行のもと、エコ×エネ・カフェがスタートしました。
全体ファシリテーターの Be Nature School 森さん
森さん(以下、森):
辰野さんのやられていること自体がまさにSDGsの推進という感じですね。今日はワークショップも体験できるということで楽しみです。
辰野さん(以下、辰野):
GiFT代表理事の辰野まどかです。今日のテーマについて先ず私がお話をしますが、最終的にはこのお部屋にいらっしゃるお一人おひとりが自分自身の志を模索したり、それを共有するような時間をご一緒できたらと思っています。
いろんな人たちが一緒につながって新しい価値を見出していける、そんな人材を育成することが大事だよねということで7年前に仲間と起業し、一般社団法人グローバル教育推進プロジェクト(GiFT)を立ち上げました。ほかにもユネスコ会議のファシリテーターやESD(持続可能な開発のための教育)の円卓会議委員などをさせていただいていました。
ここにはJ-POWERさん主催のエコ×エネ体験ツアー火力編でご一緒だった方もいらっしゃるかと思います。多様な、いろいろな強みを持った方が集まっていらっしゃると思うので、たくさん交流いただいて自分自身について新たな発見を持って帰っていただけたらと思います。
今日のワークショップでは先ず、どんな人がテーブルにいるのか、お互い出会う時間をとった後、SDGsについて、そして世界の目標に立ち向かうための志とはどういうものかについてお話します。最後には「My Global Citizenship」を書いて、自分自身がどんな世界をつくりたいと思ってここにいるのかをストーリーテリングで共有していただきます。会場を歩いていろいろな方と出会いながら、リラックスして楽しんでください。
小グループでの自己紹介からスタートしました
辰野:
ここで今年のテーマ、SDGsについて少しお話しします。
SDGsは、国連加盟国193カ国が「2030年までにこういう世界をつくるぞ」と合意したことを表現した目標です。貧困をなくそう、飢餓をゼロにして、陸も海の生きものも守られて、ジェンダー平等が大切にされて、エネルギーもクリーンになる…。17の大きな目標、169のターゲットがあって、一個一個にものすごく細かく具体的なゴールが書かれていて、指標があって数値化できるようになっています。
大きく分けると上の段は社会、真ん中が経済、下が環境とパートナーシップを示してます。コンセプトは「誰一人取り残さない」。誰一人取り残されることなくこの世界をつくっていくコミットメントがSDGsだと思ってください。
SDGsがゴールだとすると、グローバル・シチズンシップはGiFTでは「世界をよくしようという志」であると考えています。GiFTはそんな志を育成する団体として、世界7カ国で主に高校大学生・企業を対象とした教育プログラムを展開しています。
たとえばブータンは幸せの国として有名ですが、ごみ焼却所がありません。これはお金がないからではなくて、ごみを焼却すると煙がでる、景観がよくない、そんなところに暮らしたくないということからそうなっているのですが、その結果、現在は山にたくさんごみが捨てられているという問題が起こっています。そこで、ごみを減らすために何ができるかを学生たちが考える教育プログラムをつくって現地の小学生たちに届けました。そういったことを、いろいろな国でいろいろなテーマから取り組んでいます。
「トビタテ!留学JAPAN」っていうプロジェクトについて聞いたことはありますか?文科省が民間からお金を寄付してもらって、年間大学生800人、高校生800人が世界のどこでも留学できるプロジェクトが6年前に生まれました。文科省の打ち出した言葉がすごいんです。「空気を読むな、空気を変えろ」です。熱い志を持った子たちが、自分でテーマを選んで自分で解決策を見つけるために各地に留学していきます。
GiFTは、留学に出発する前の生徒たちに、自分の中にある世界をよくする志はなんなのかを考える研修を提供しています。海外に飛びますと大抵想像していた以上に大変なことがあって、だいたい皆さんボロボロになって帰ってくるんですよね。ですから帰国後には、その体験をもとに、何を学びどんなことを未来につなげたいのか考える研修も行っています。