辰野:
これから SDGsは教科書にも載るようになります。今の中学生高校生くらいからはSDGsが当たり前に伝えられる時代になるのです。今年4月にユネスコの会議に行きました。193カ国が賛同するSDGsや教育をテーマにした会議ですので、100カ国くらいの人たちが集まっていて、SDGs達成に貢献するESD(持続可能な開発のための教育)と、グローバル・シチズンシップがテーマでした。帰ってきてすぐ、名古屋でSDGsの講演に行き、ANZEN漫才さんと高校生の発表も聞きました。100カ国もの人たちがSDGsという共通言語とともに教育を考えている。そして芸能人も含めてSDGsを伝えることにコミットしている。そんな時代になっているんです。
GiFTはSDGs x教育をテーマにいろいろなところで活動してます。SDGsは17目標169ターゲットがあるのですが、GiFTはSDGsのゴール4の教育の中のターゲット7に一番力を入れています。
SDGs ゴール4 ターゲット7
辰野:
さて、この図に書かれているのはGiFTのパンフレットに掲載しているものです。
GiFTの研修はどれも大切にしていることは同じで、それがこのプロセスなんですね。というのも、突然世界の目標を達成しようとしても、どうしていいかわかりませんよね。
まず、1番に自分を知ること。何にモヤモヤするのか。自分の感性とつながっていく。先ずはそこからはじめて、周りの人とつながり、その人が一体何を思っているのかを知っていく。そして、お互いの志を重ね合わせ新たな価値を創造し、それを持って社会に貢献していく。このステップを踏むことが大事なんです。
そもそも自分が生きてきた中で、どんなことを感じ、どんなテーマにぐっときて、どんな想いをもっているのか。ここにいるみなさん一人ひとりが違っている。それが志。グローバル・シチズンシップなんです。地球志民っていう言葉は造語なのですが、海外で講演をすると、中国とか台湾とかの人が「わかるわかる!いい字を選んだねー」って言ってもらえます。
ここから、皆さんには自分の人生でどんなきっかけがあってここにいるのか、用意したシートを使って、同じテーブルの方とお話いただきたいと思っています。私たちはそういった教育をStory Based Learningという言葉で表現しています。それぞれ一人ひとりがもっている人生のストーリーをもとにお互い学び合っていくことを大事にしているんです。お互いの想いを聞きながら、誰のためでもない、自分たちの想いを重ね合わせた未来を創っていくんです。