
レトロな建築が素敵な篠田邸にお店を構える「Cafe&Restaurant EGAO(エガオ)」。閑静な住宅街のなかにある古民家のたたずまいは隠れ家的で、緑をたたえるお庭を眺めてランチやティータイムを過ごせます。たまには時間を忘れてくつろいではいかがでしょうか。
由比ガ浜に昭和8年に建てられた篠田邸は高くそびえる切妻屋根の二階家と平屋からなる和洋折衷のお屋敷で、「Cafe&Restaurant EGAO」はその平屋部分をリノベーションしてお店をオープンしています。柱などの骨組み部分をそのまま露出させた英国調のおしゃれなデザインは、閑静な住宅街のなかでひときわ目を引く建物です。
道路沿いの重厚な石柱門から入って竹垣の塀伝いに進むと趣のある門が見えてきます。洋風の二階屋とは対照的な和の情緒が漂い、門の前では信楽焼の狸が出迎えます。
お庭を進んだ先にあるお店の入口はウッドデッキになっていて、ひなたぼっこをしながら過ごすのにも最適。緑豊かな庭には梅、ミカン、柿、椿、モミジなどの木々が生い茂り、時折吹き抜けるそよ風が木々を揺らします。
入口のガラス戸を開けると落ち着いた緑色のカウンターが広がり、お庭の緑と木の温もりにあふれる店内をやさしい色あいでつなげます。
和室の面影を残す日当たりのいい南側は2面がガラス戸になっていて、どの席に座っても緑をたたえる庭の様子がよく見えます。華やかな春や初夏の新緑、彩づく秋といった四季折々の様子を眺めてゆっくりと過ごしてほしいという思いから、テーブルはゆったりと配置しています。
平日の通常営業に加えて土・日曜のモーニングのほか金・土曜はディナーもあり、一度ここを訪れると次回は時間帯をずらしてお料理を楽しむリピーターさんも多いのだとか。気持ちのいいフローリングと広々とした空間を生かしてヨガ教室が開催されることも。
北側のソファー席の出窓はもともとあった2か所の出窓をそのまま活用していて、どことなく北欧の雰囲気も感じられます。ソファーに体をゆだねてのんびりと過ごせますよ。
長年にわたって長野のリゾートホテルなどで腕を振るったオーナーシェフの篠さんが奥様と切り盛りするオールデイダイニングです。パスタやパニーニをはじめ、自家製の厚切りベーコンをジューシーに焼いたステーキも看板商品。ベーコンは厨房で数時間かけてじっくりと燻煙させる本格派。燻製独特のいぶした香りをまとったベーコンをたっぷりの粒マスタードでぜひ味わって。
5種類のパスタはどれも個性派ぞろい。湘南名物のシラスを山椒の風味でいただく「しらすと大葉のペペロンチーノ」、たっぷり時間をかけて煮込む「8時間ミートソース」、ふわとろの玉子焼きで覆った「EGAO特製ナポリタン」などここでしか味わえないオリジナルづくしです。
鎌倉駅前で“レンバイ”として親しまれている鎌倉農協直売所で仕入れる新鮮な鎌倉野菜を使った「鎌倉野菜のトマトソースパスタ」もおすすめの一皿。みじん切りにしたタマネギとニンニク、ニンジンと一緒にコトコト煮込んだトマトソースがアルデンテのパスタによく絡み、旬の鎌倉野菜の味わいも楽しめます。
素敵な盛り付けのスイーツも、もちろん手づくりです。煮あずきをトッピングした「緑茶ティラミス」は、カステラ生地に緑茶をしみこませた純和風。緑茶の風味はマスカルポーネと生クリームをブレンドしたクリームと相性も良く、黒蜜のシロップがアクセントに。
趣の異なる2つの門をくぐってお店に入る「Cafe&Restaurant EGAO」。オーナー夫妻のつくり出す雰囲気が温かく、店名通り誰もが笑顔になれる場所です。ぜひ心豊かなひとときを過ごしてくださいね。