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「ホースラディッシュ」の育て方・栽培のコツ(家庭菜園)

  • 2024年3月3日
  • NUKUMORE

西洋ワサビや山ワサビとも呼ばれる「ホースラディッシュ」。耐寒性があり、放任栽培でもどんどん株が増える育てやすい野菜です。ホースラディッシュを使ったおすすめレシピもご紹介しているので、収穫後はぜひ挑戦してみてください!

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ホースラディッシュとは(特徴)

畑の片隅で育てる

「ホースラディッシュ」はアブラナ科の多年草で東ヨーロッパ原産です。「西洋ワサビ」、「山ワサビ」、「ワサビダイコン」とも呼ばれます。耐寒性があり、日本では北海道でつくられています。粉ワサビや加工ワサビの原料にもなるそうです。

畑に植えておくと重宝
放任栽培できる辛いワサビ

私はワサビが大好物ですが、暖かい四国での露地栽培は向いていません。以前、四国山脈で育ったワサビを育ててみたことがあります。生長はするのですが、あまり辛くならず、もの足りませんでした。
そんなとき、畑でも育てられるとても辛いワサビ「ホースラディッシュ」があると知り、北海道で働いていた友人から苗をもらいました。
鉛筆大の太さの根の一部を長さ5cmくらいに切ったものでした。それを畑の片隅に植えてみたのが栽培の始まりです。
放任栽培でもどんどん株数が増え、本ワサビのように辛いものが収穫できます。

■監修=三並清継さん
みなみきよつぐ●家庭菜園歴17年。愛媛県新居浜市にある約1000m2の畑で農薬を使わない野菜づくりを楽しむ。家庭菜園を始めた頃は化学肥料を使っていたが、5年前から有機栽培に移行。有機栽培2年目にはボカシ肥料の施肥量を半分に減らし、3年目に畑の土壌酸度がph6前後で安定しているのを確認してから、作付けのたびに堆肥や石灰をすき込むことを中止。その後も徐々に使う堆肥や有機質肥料の量を減らしつつ、畑の草や緑肥作物を活かした野菜づくりを行い、病虫害の少ない畑でおいしい野菜づくりを実践中。 ▼側根を植えて株を増やす
主根から伸びる細めの側根を3~5cm程度に切って植えると簡単に株を増やすことができる。 YD29_p42_map_1_1708995827

栽培の目安・カレンダー

YD29_p42_map_2_1708995710 ■畝の準備:なし
■植え方:側根を株間30cmで植える。ホースラディッシュを短く切って植えてもいい。
■元肥:なし
■追肥:なし

育て方

①土づくり

土づくりはとくに必要ありません。草が生えている場所ならどこでも育ちます。それくらい強い野菜です。
畝もつくらずに植えつけし、元肥も入れずに育てています。もちろん追肥も必要ありません。
多年草で一度植えるとどんどん増える一方なので、しいていえば、ほかの野菜の邪魔にならない場所、畑の片隅で育てるといいと思います。

②植えつけ

耐寒性もあり、真冬と真夏さえ避ければ、植えつけ時期を選びません。
鉛筆より太いくらいの側根を取り、3~5cmくらいに切ったものを深さ10cm、株間30cmくらいで植えつけるといいでしょう。太めの主根を短く切って植えることもできます。

③メンテナンス

アブラナ科の野菜なので、アオムシやコナガの幼虫などに葉が食害されることがありますが、無肥料で育てているからか、私の畑では病虫害はほとんど気になりません。

④収穫

植えつけから6か月経ち、草丈60cmくらいに生長し、葉が枯れてきたら収穫適期です。ですが、冬だけが辛いわけでなく、いつでも辛いので収穫も一年中楽しめます。
根が張っているので、鍬で株元から少し離れたところの土を掘って収穫します。
1~2年は植えっぱなしで、必要なときに掘り上げて使います。2年物はゴボウくらいの太さになり、3年物になるとさらに太く、根が木質化してかたくなるので、それまでに収穫します。 ▼夏の間は茂る大きな葉も冬には枯れる。うっかりトラクターで耕し、根を粉砕してしまったら辺り一帯ホースラディッシュ畑になったことも。 YD29_p42_map_4_1708996451

【Enjoy】ホースラディッシュのおすすめレシピ

すりおろしておけば変わらぬ辛さで保存可能

欧米ではローストビーフに添えられているホースラディッシュですが、ワサビやショウガの代用でいろいろな料理に使えます。私は釜揚げうどんを食べるときに使っています。
すりおろしたホースラディッシュに醤油を加えて混ぜ、瓶に入れて密閉保存しておくと、1~2か月は変わらぬ辛さで食べることができます。これをご飯の上にのせて食べます。
また、少しつくるのに手間がかかりますが、下記にレシピを紹介したホースラディッシュの粕漬けは絶品です。おつまみにもご飯のお供にもおすすめです。別容器につくっておいたイカの刺身の塩麹漬けを、食べるときに入れるとさらに美味です。

【recipe】ホースラディッシュの粕漬け

【材料】
酒粕500g、砂糖50g、みりん120ml、焼酎(25度)20ml、塩15g、ホースラディッシュ(主根をすりおろしたもの)70~90g、(側根を刻んだもの)50~60g、ダイコン葉(またはワサビ菜、カラシナ)1本分、ニンジン1本、辛味ダイコン1本、ゴボウ1本 【つくり方】
01.酒粕500gとみりん100ml、焼酎20mlを鍋に入れて40度前後で練り合わせる。温まったら早めに火を止めてよく練る。
02.01を密閉できる容器に入れてこたつの中で2日間熟成させる。これがポイント。
03.2日目、辛味ダイコン、ニンジン、ダイコン葉を塩水に漬ける。
04.3日目、酒粕床を鍋に移す。砂糖50g、塩15g、残りのみりん20mlを加えて弱火で練り合わせる。温まったらこげないように早めに火を止める。
05.ゴボウは湯がいて細くささがきにして鍋に加える。
06.ホースラディッシュの主根はすりおろし、側根は小さく刻んで鍋に入れる。
07.塩水に漬けた辛味ダイコン、ニンジン、ダイコン葉は強く絞り、小さく刻んで鍋に入れる。
08.全体をよく練り合わせて、密閉できる容器に入れて、粗熱が取れたら冷蔵庫で保存する。

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