サイト内
ウェブ

抹茶の本場・宇治の「中村藤吉平等院店」が待望のリニューアルオープン♪

  • 2022年9月26日
  • ことりっぷ


源氏物語宇治十帖の舞台であり、四季折々の美しい風光をたたえる宇治は、全国有数の茶どころとしても知られています。そんな宇治のメインストリートに暖簾を掲げる1854(安政元)年創業の茶商「中村藤吉本店」の平等院店が、2022年9月15日にリニューアルオープン。趣ある外観や、柱、梁はそのままに、内装やメニュー、オーダースタイルが一新し、抹茶の本場ならではの味がこれまでよりも気軽に楽しめるようになりました。
平等院店へは京阪宇治駅から徒歩5分、JR宇治駅からは徒歩10分の便利なアクセス。「菊屋萬碧楼」という老舗旅館の主屋・旧清風閣を再生した建物で、朝日山、大吉山(仏徳山)など山々の緑を背に滔々と流れる宇治川の畔に佇みます。平等院表参道に面したエントランスには、青空の下テイクアウトのドリンクやスイーツが楽しめるようにとベンチが据えられ、朝日山と大吉山の間から昇る月や朝日が望める場所には、ハイカウンターとして利用できる「月見台」もあります。11月頃には敷地内の旧丸窓亭を改装した物販スペースもオープン予定です。
玄関の引き戸を開けると、正面の壁には鮮やかな色づかいの絵が。タンザニア人アーティストが宇治の風景を中心に描いた「ティンガティンガ」というポップアートです。店内1階は、注文受付カウンターやキッチン、ゆったりとしたテーブル席があり、落ち着いたトーンでまとめられています。明るい光が差し込む2階は、1階よりもカジュアルな雰囲気。気泡やゆらぎが趣深いレトロガラス越しに、日本三古橋に名を連ねる宇治橋や、あでやかな朱色の朝霧橋を擁する宇治川の絶景が広がります。
平等院店だけの限定メニューは「まるとパフェ[みどりの世界]」。本店や京都駅店にも「まるとパフェ」がありますが、こちらは平等院店から望む借景がテーマです。生茶ゼリイは夏に繁る山々の稜線を、黄金色の栗は朝日山と大吉山の間から昇る名月を、白玉は宇治川にたちこめる朝霧を、といったように、パフェグラスのなかに宇治の情景を描いています。香りのアクセントに花穂紫蘇を織り込み、最後はすっきりとした薄茶で「みどりの世界」の余韻を楽しめるのも平等院店だけです。
中村藤吉本店の看板銘茶「中村茶」や玉露、ほうじ茶、京番茶、スパークリングの宇治茶などテイクアウトもOKの日本茶メニューが充実しています。中村藤吉本店といえば、抹茶の豊かな風味とぷるんとした食感が魅力の「生茶ゼリイ」が人気ですが、新登場の飲める日本茶スイーツ「ミクスチャ」にはゼリイが潜んでいます。フレーバーは、抹茶、ほうじ茶、中村茶の3種。ほうじ茶ならゼリイもほうじ茶味といったようにお茶とゼリイを合わせています。ストローからゼリイがちゅるんと口の中に滑り込んでくるのが楽しく、飲みごたえのあるドリンクです。
他店に先駆け、これまでよりお茶感がぐんとアップした新しい生茶蕎麦も登場。蕎麦に寄り添う深緑色のトッピングは「碾茶(てんちゃ)」といって、石臼で挽いてきめ細かな抹茶となる前の茶葉です。地元宇治の茶園で新芽をひとつひとつ丁寧に手摘みした茶葉は香り高く、シャリッとした食感のあと、口の中に甘みと旨味がゆっくりと広がります。生茶蕎麦はそのままで味わったり、鰹だしのつゆに浸したり、碾茶をからめたり、スダチを搾ったり。また、別添えの「薄茶オイル」をつゆに混ぜるとコクが増し、生茶蕎麦に直接かけるとジェノベーゼを思わせる和風パスタのようになり、味わいの変化が楽しめます。
至福の抹茶メニューを傍に、BGMのジャズの調べに耳を傾けながら宇治川や空に浮かぶ雲の流れをゆったりと眺める……ここでしか得られない贅沢な時間です。宇治川側にある小さな裏門の先は、知る人ぞ知る「あじろぎの道」。春は桜、秋は紅葉に彩られる風趣豊かな小道です。抹茶を堪能したあとは、散歩を楽しんだり、平等院と宇治上神社のふたつの世界遺産を訪ねたりと宇治ならではの旅が満喫できますよ。

あわせて読みたい

キーワードからさがす

gooIDで新規登録・ログイン

ログインして問題を解くと自然保護ポイントが
たまって環境に貢献できます。

掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。
Copyright (c) 1996- 2024 Shobunsha Publications All Rights Reserved.