小豆島のカフェで写真展とトークイベント。多忙なのにイベントを実現できたのはなぜ?

  • 2024年12月31日
  • コロカル
カフェを移転したらやりたかったこと

今年6月、〈HOMEMAKERS CAFE〉は、これまでの場所から徒歩10分ほどの廃校になった小学校をリノベーションし、移転オープンしました。建物の2階はゲストハウス〈NOTEL〉です。広いスペースと泊まれる設備。この場所にカフェを移転したらやりたいと思っていたことがあります。それは、ゲストを招いてトークイベントを開催すること!

その思いが実現したのは、12月14日、15日と2日間にわたって開催された〈小豆島カメラ〉のイベント。写真展にトークイベント、似顔絵ショップ、山歩きと、盛りだくさんのイベントで、たくさんの方々に会い、話すことができ、興奮の2日間でした。

小豆島カメラは、島での暮らしのなかで出会う人や風景、おいしい食べものをカメラで撮影し発信するチーム。私もメンバーのひとりです。上のイラストで10の旗を持ってるのが私。似てる(笑)。

2013年から7人で活動を開始し、気づけば10年!この節目に、今年1月には東京・新宿にある〈OM SYSTEM PLAZA〉で、小豆島カメラ10周年の写真展『10年たってもやっぱり!見たい、食べたい、会いたい』を開催し、これまでに撮ってきた写真のうち、2019年以降の5年間に撮った写真からセレクトして展示しました(詳細は小豆島日記vol.330を参照)。11月22日からは、HOMEMAKERS CAFEの隣にあるフリースペースで同写真展を巡回展として開催しました。

写真展最終日、私たちが使っているカメラのストラップをつくってくれている〈FURIKAKE(フリカケ)〉の得丸成人(なるひと)さんと美由紀さん(写真右からふたり)が遊びに来てくれました。うれしい。

写真展最終日、私たちが使っているカメラのストラップをつくってくれている〈FURIKAKE(フリカケ)〉の得丸成人(なるひと)さんと美由紀さん(写真右からふたり)が遊びに来てくれました。うれしい。

やりたいことが重なり合って

この写真展の開催中に、これまで小豆島カメラの活動でお世話になってきた方々をご招待したい。久しぶりにみなさんに会いたいし、写真を見てもらいたいし、小豆島に遊びに来てもらいたい。そして、この写真展会場の2階はゲストハウスNOTEL。泊まってゆっくりしてもらいたい。

そんなことを考えていたら、小豆島カメラのメンバーのひとり坊野美絵ちゃんが「藤本智士さんという編集者の方を小豆島にお招きしてトークイベントを開催したい!」と。小豆島カメラの写真展と藤本智士さんのトークイベント!これはいいコラボイベントになるんじゃないかと。藤本智士さんと小豆島カメラがお世話になっている方々をみんな一緒にお招きして、イベントを開催することに。盛り上がってきました(笑)。

秋田県のフリーマガジン『のんびり』や、『魔法をかける編集』『アルバムのチカラ』などの本を出版されている編集者の藤本智士さん。今回は、新著『取り戻す旅』の出版記念イベントでもありました。

秋田県のフリーマガジン『のんびり』や、『魔法をかける編集』『アルバムのチカラ』などの本を出版されている編集者の藤本智士さん。今回は、新著『取り戻す旅』の出版記念イベントでもありました。

そしてここから、盛り上がりすぎて、若干大変なことに。2日間に盛り込まれたイベントの内容は、

12/14(土)16:00〜17:30

【トークイベント】

小豆島カメラ10周年をふりかえる!

写真家 MOTOKO × 編集者 竹中あゆみ

12/15(日)9:00〜12:00

【おへんろハイキング撮影会】

小豆島カメラと一緒に小豆島のお遍路道や畑のあぜ道を歩きながら、

美しい里山の風を撮影

12/15(日)15:00〜16:30

【トークイベント】

編集者 藤本智士『取り戻す旅』出版記念トークイベント

12/14(土)、15(日)

【にがおえSHOP】

大阪のイラストレーター CHO-CHAN による似顔絵ショップ

ん?あれもこれもやりましょう! と盛り上がったはいいものの、準備や告知などこれは大変だ(次回以降は、もう少し後先考えて計画しようと思います。汗)。ぎりぎりまでお知らせしたり、トークイベントの内容を調整したりして、なんとか迎えた当日。

到着早々に始まったイラストレーター CHO-CHAN による似顔絵ショップ。その場で話をしながら描いていきます。

到着早々に始まったイラストレーター CHO-CHAN による似顔絵ショップ。その場で話をしながら描いていきます。

CHO-CHANは、小豆島カメラのロゴから始まり、小豆島カメラMAPや私たちのイラストまで描いてくれています。

CHO-CHANは、小豆島カメラのロゴから始まり、小豆島カメラMAPや私たちのイラストまで描いてくれています。

今回の小豆島カメラの写真展にあわせて描いてくれた小豆島カメラの写真とCHO-CHANのイラストのコラボレーション! これ最高にかわいくて、見ていると小豆島に行きたくなります!

今回の小豆島カメラの写真展にあわせて描いてくれた小豆島カメラの写真とCHO-CHANのイラストのコラボレーション! これ最高にかわいくて、見ていると小豆島に行きたくなります!

臨機応変スタイルで乗り切る

ここ何年かの私の大変なときの乗り切り方として、「考えすぎずに流れに身をまかせる」という心持ちでいること。ある程度のところまではイメージして準備しますが、あんまりシュミレーションしすぎると、あれもこれもやらなきゃと大変になりすぎちゃうので、あとは当日の流れに乗りながら、その場で考えて動く。つくづく計画性が乏しいなぁと思いますが、つくり込みすぎず、70%くらいの準備で立ち向かうスタイル。その場で臨機応変な対応が求められるのでなかなか難易度高めですが。

トークイベント「小豆島カメラ10周年をふりかえる!写真家 MOTOKO × 編集者 竹中あゆみ」で司会進行する竹中ちゃん。頼れる妹みたいな存在です。小豆島カメラの立ち上げ当初から一緒に活動してくれています。

トークイベント「小豆島カメラ10周年をふりかえる!写真家 MOTOKO × 編集者 竹中あゆみ」で司会進行する竹中ちゃん。頼れる妹みたいな存在です。小豆島カメラの立ち上げ当初から一緒に活動してくれています。

おへんろハイキング撮影会。朝9時にNOTELを出発して、畑のあぜ道や遍路道を歩きながら撮影。いつもカメラのサポートをしてくださるOM SYSTEMの菅野さん(写真右)には感謝しかありません。一緒に楽しめてよかった。

おへんろハイキング撮影会。朝9時にNOTELを出発して、畑のあぜ道や遍路道を歩きながら撮影。いつもカメラのサポートをしてくださるOM SYSTEMの菅野さん(写真右)には感謝しかありません。一緒に楽しめてよかった。

収録の合間をぬって大阪から駆けつけてくれたFM802のDJ土井コマキちゃん。コマキちゃんとは小豆島と音楽を楽しむ『想う壺ツアー in 小豆島』を来年やろう! って話をしました。みなさん忙しいのに小豆島に来てくれてうれしい。

収録の合間をぬって大阪から駆けつけてくれたFM802のDJ土井コマキちゃん。コマキちゃんとは小豆島と音楽を楽しむ『想う壺ツアー in 小豆島』を来年やろう! って話をしました。みなさん忙しいのに小豆島に来てくれてうれしい。

藤本智士さんのトークイベントには、小豆島の地域おこし協力隊の方や昔から小豆島カメラの活動を応援してくれている友人たち、新たに移住してきた人などさまざまな人たちが来てくれました。あっというまの1時間半。

藤本さんのこれまでの活動やいくつかの地域での具体的な話、とてもおもしろかったです。そこにあるけどとりあげられてない何かを、目に見えるかたち、手にとれるかたち、参加できるかたちに編集してつくりあげる。編集って魔法みたいだなとふと思いました。

編集者・藤本智士さんによる『取り戻す旅』出版記念トークイベント。小豆島で暮らすいろんな人たちが参加してくれてうれしい。

編集者・藤本智士さんによる『取り戻す旅』出版記念トークイベント。小豆島で暮らすいろんな人たちが参加してくれてうれしい。

トークイベント終了後、集合写真。こうやってみんなで写真を撮りましょうスピリットは、私たち小豆島カメラの師匠である写真家MOTOKOさんに教えていただいたこと。

トークイベント終了後、集合写真。こうやってみんなで写真を撮りましょうスピリットは、私たち小豆島カメラの師匠である写真家MOTOKOさんに教えていただいたこと。

小豆島で暮らして12年経ち、小豆島カメラやHOMEMAKERSの活動を通して、お金は全然貯まってないけれど、人のつながりパワーはすごくできた。お金がなくても、何かできそうな気さえしてしまう。何しましょうか(笑)。

みんなで夜ごはん。やっぱり食卓をともに囲むということが、私たちが大切にしたいこと。こうしてつながりが深まっていくと思っています。

みんなで夜ごはん。やっぱり食卓をともに囲むということが、私たちが大切にしたいこと。こうしてつながりが深まっていくと思っています。

何かをしたいと思ったときに、力を貸してくれる人たち、来てくれる人たち、本当にありがたいです。それはお金で買えるものじゃないと思っています。こういう人たちがまわりにいてくれるから、わたしが不完全な状態で、70%くらいの準備で物事を進めていこうとしても、なんとかなっているんだなぁとしみじみ思いました。甘えられる人がいること、助けてくれる人がいることに感謝し、私も寛容でありたいし、できる限り受け入れたい。

この未来を、小豆島カメラを立ち上げた写真家のMOTOKOさんが、10年以上前に思い描いていたならば、それは本当にすごいことです、MOTOKOさん。

最後の最後に、小豆島カメラの活動を1番サポートしてくれているのは、うちの三村拓洋さんですね。写真展のパネルを夜遅くまで施工し、イベント当日の夜ごはんも愛を込めてつくってくれてありがとうございます。

写真展の設営前日の夜。展示するための壁をつくってくれている拓洋さん。ありがとう。

写真展の設営前日の夜。展示するための壁をつくってくれている拓洋さん。ありがとう。

2024年も本当にたくさんの人にお世話になりました。来年もみなさんにとっていい年になりますように。どうぞよいお年を。

information

NOTEL 

住所:香川県小豆郡土庄町肥土山甲1735

宿泊料金:ひとり1泊 11,000円〜

問い合わせフォーム:NOTEL

Web:NOTEL

Web:Instagram

writer profile

Hikari Mimura

三村ひかり

みむら・ひかり●愛知県生まれ。2012年瀬戸内海の小豆島へ家族で移住。島のなかでもコアな場所、地元の結束力が強く、昔ながらの伝統が残り続けている「肥土山(ひとやま)」という里山の集落で暮らす。移住後に夫と共同で「HOMEMAKERS」を立ちあげ、畑で野菜や果樹を育てながら、築120年の農村民家(自宅)を改装したカフェを週2日営業中。https://homemakers.jp/

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