「はやま里山ファーム」(葉山町木古庭)が4月27日、講演会&体験会「葉山の里山で自然菜園を体験しよう」を行った。(逗子葉山経済新聞)
(左から)海野義明さん、竹内孝功さん、自然菜園ナビゲーター、馬渡裕子さん
同ファームでは4月から春野菜、秋野菜を作りながら年間を通して自然と調和した「農的暮らし」体験ができる「自分で野菜を育てよう!はたけ体験コース」の参加者を募集している。毎月、週末に2~3回集まって自分の担当する1畝(1メートル×8メートル)で「自然菜園」の手法をベースにした栽培技術を学んでいく。その新年度プレオープンイベントとして「自給自足Life」と「自然菜園スクール」代表の竹内孝功さんを講師に招いた。
「自然菜園」についての多くの本を出版している竹内さんは講演で、里山、田、畑、百万石などの言葉の成り立ちから19歳で野菜作りを始めたが、8年間、何も収穫できなかった経験、現在、長野で実践している自然菜園の取り組みなどについて紹介した。
同ファーム代表の海野義明さんは、三宅島・葉山を拠点に海で子どもの体験教育を約40年行ってきた団体「オーシャンファミリー」の活動を後継者に譲り、下山川で海とつながる山に活動場所を変えた。山の活動を始める際、竹内さんの著書を繰り返し読んで参考にしたと言う。
「1955(昭和30)年、葉山生まれの私は小さい頃からカエル、ヘビ、イモリなどたくさんの生き物と遊んでいたが、やがて里山でも農薬を使うようになり、急に生き物が死んでいく様子を見た。私の大好きな海を守るには海とつながる山、農業から変えていく必要がある」と海野さん。
講演後、同ファームの田畑を見学。畝の向きは日当たりや傾斜を考えて作ることなどの説明があり、水脈なども確認。
昼食は、山で採れたタケノコご飯、大根の漬物、地元の海で取れたワカメのみそ汁を味わいながら交流を図り、その後、畝作りに取り組んだ。
海野さんは「葉山は森林率が73%。自然を守るには森を守らないとならない。海が好きという人も、里山で『農』を体験してもらいたい。多くの仲間を増やし、オーガニックタウンになれたら」と期待を込める。
体験コースは参加費=月6,600円。申し込みはウエブサイトで行う。