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海野和男のデジタル昆虫記

ニューギニアの印象

ニューギニアの印象
2022年10月19日

ニューギニアは、何回か訪れているが、一番最近来たのが17年前で、今まで、あまり好きな国ではなかったが、今回は印象は一変した。けれど、道路があるところでは森がどんどん少なくなっているのが悲しい。
食事の楽しみがないのもちょっと辛い。選択肢がないのだ。ポートモレスビーなどの都会を除けば、そもそもレストランはないに等しいようなものだ。そこで、旅行者はホテルで食事をすることになる。3週間も同じホテルに泊まると、何種類かの食事を交互にとるしかない。村の食事も何回か食べたが、それも野菜とイモで、毎回、ほぼ同じものだった。海外での食事が楽しみというぼくにとっては、ちょっと辛いところがある。
17年ぶりに訪れたモロベ州ではハゲ山が多くなったことにびっくりした。雨が今年はとても少ないようで、乾燥が激しい。木が少なくなったことにも関係しているのかと思う。オロ州では森はパームオイルのプランテーションに置き換えられているが、緑は多いので、気候変動は少ないのではと思う。
オロ州では人々の誇りの一つが、QABBと呼ぶアレキサンドラトリバネアゲハだ。州の旗にもアレキサンドラトリバネアゲハが描かれているので、認知度は高い。
30年以上前から保護区が設置され、今回は行かれなかったがアフォーレの保護区は36万ヘクタールもあるそうで、そこでは全ての種が保護されゴクラクチョウなども生息しているという。
訪れたポポンデッタに近い森は現在、村人と政府で保護区の設定が行われている最中だ。しかし残された森は少なく、チョウの個体数も極めて少ない。3週間村に通ったが、出会いは、多くはなかった。世界最大のチョウには、それ相応の広さの森が必要だ。最終日に森の中でラグライズアゲハの雌雄の求愛飛翔に出会って驚いた。残念ながらカメラには魚眼レンズがついていて、数メートル先のチョウは撮影できなかったの。アレキサンドラトリバネアゲハは、総数が500ぐらいと想定されているそうで、世界で最も危機に瀕しているチョウだろう。

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