SSP会員の伊藤かおり、伊藤彰浩ご夫妻の世界遺産知床の「自然と人とヒグマの暮らし」という絵本が少年写真新聞社より発売となった。
伊藤さん夫妻は知床に住み着き、Coffee albireoというカフェを経営しながらヒグマの写真を撮ったり、知床の自然を観察撮影されている。
ヒグマと言えば恐いというイメージで、写真と言えば魚を獲る姿はよく見るが、その生活や一年を丹念に記録した写真というのは、それほど多くない。ヒグマの生息地に住んで、丹念な観察と撮影の素晴らしい成果がこの本には込められている。ヒグマの暮らしがわかりやすく書かれ、写真もまた素晴らしい。4ページ目はヒグマの親子が歩く後ろに車の渋滞。これを「ヒグマじゅうたい」とよぶそうだ。タイの国立公園でゾウが道に現れると渋滞がおこるが、こんなことが日本でもあるのだと、都会と小諸でしか日本の自然を見ていないぼくには新鮮だった。冬眠中に生まれた子グマが母グマの後を必死でついていく写真は臨場感あふれ秀逸だ。人との関わりや、知床の四季も記録され、全国の子どもたちがヒグマや知床について知るためのよくできた本に仕上がっている。解説も含め大人でも十分に楽しめる本に仕上がっている
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