ミノルタX-1は1973年発売の一眼レフカメラである。当時のミノルタのフラッグシップ機でもあり、技術の粋を凝らした贅沢なカメラだ。
ファインダー交換可能、当時最新の電子制御技術を駆使したシャッターは8秒から1/2000、マニュアルでは16秒から1/2000と、当時世界最高レベルの一眼レフカメラであった。1976年にはX-1をベースにモードラ組み込みのX-1モーターが出た。こんな高級カメラには当時は触ったこともなかったのだが、今回使ってみて、大変ミノルタらしいカメラだなと思った。
ぼくは現在ミノルタはα7などを使用しているが、電源を入れただけでカメラのフォーカスが動いたり、ファインダーを覗くとAFが作動するアイスタートなる機能があったりと、あまりの不必要とも思える親切設計に困惑してしまうことが多い。
ところが驚いたことに、その親切設計のルーツが、既に30年前にあったのだな、というのがこのカメラを触っての第一の感想である。
ボディーを握ると、指が触るところに電源スイッチがあって、露出計の電源が入る。昔のAEカメラは電源ONのままだとすぐに電池切れになった。だからこの親切設計は大変ありがたい。そして発売後30年経ってもちゃんと、そのスイッチが生きていることに、ミノルタのカメラの確かな作りを見て、感激したのである。このカメラで撮った写真はこちら
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