この写真を撮った2002には、コンタックスを作っている京セラのカメラ部門だが、かってはヤシカと言った。ヤシカはカメラを生産しはじめたのは1953年とだいぶ後発である。最初から二眼レフを製作し、日本を代表する中クラスのカメラの製造メーカーになった。二眼レフの世界では50年代後半にはリコーと日本の市場を二分するほどであった。
1960年代後半にはヤシカエレクトロXなど電子化の進んだカメラを発売した。そしてヤシカは1972年、経営悪化したコンタックスブランドで著名なツァイス・イコン社と提携。後に、ヤシカの電子制御機構を取り入れたコンタックスRTSが登場することになる。
このヤシカFFTは1973年発売であるからちょうどコンタックスブランドの使用権をヤシカが入手したころのものだ。しかしこのカメラは、ペンタックスなどと同じM42スクリューマウント採用で、機構は極めてオーソドックスなものである。普及型の低価格モデルではなかったのかなと思うが、スペックは10年ほど前のペンタックスSPとほぼ同様。絞り込みのTTL測光の完全マニュアル機である。一眼レフの世界でもヤシカは後発メーカーであった。けれどその後京セラに吸収され、コンタックスの名を冠した一眼レフは今なお健在である。とその時は書いたのだが、今は京セラはカメラをやめてしまった。このカメラで撮った写真はこちら
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