テングザルはボルネオ特産のサルで、オスが大きな長い鼻を持つ。沿岸部や川沿いの林に住んでいる。ずいぶん昔にカリマンタンにオランウータンを見に行ったときに出会ったことがある。テングザルに会うには相当に奥地に行かなければならないと思っていたら、サラワクのクチンの近くの国立公園では、ごく普通に見られるというので行ってみた。国立公園に行って、すぐに1匹のオスに出会ったけれど、なかなかこちらを向いてくれず、写真がほとんど撮れなかった。あとでわかったのだが、その時間に、ほんの少し離れたところにたくさん出ていたらしい。その日は暑くて、残念ながら、ぼくが行った時にはすでに森に帰ってしまっていた。
テングザルの長い鼻は雌が雄を選択する基準になっていることがわかっているそうだ。大きな鼻のオスはハーレム型の群で暮らしているとのこと。つまりこの1匹しかいなかったオスはメスにあまり好かれないオスだったのだろう。そういえば鼻もそれほど大きくない。
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