マレーシアで見つけたアワフキムシ。
頭の先が赤くて口紅を付けたみたいに見えたので、勝手にクチベニアワフキと呼んでいるのだが、勿論正式な名前ではない。学名は、厳密な規則があり勝手には付けてはいけないのだが、日本人はラテン語など苦手で、ぼくもまったく分からない。日本語の名前があれば便利なわけだ。ラテン語に近い言語のフランスなどではフランス名というのは一般的ではないが、イギリスでは英名が結構一般的だ。英語はラテン語とは少し離れているだろう。そしてアマチュアが多いのは日本とイギリスであるからコモンネームというのも、役立つのだと思う。
海外の昆虫に勝手に日本語の名前をつけても別に問題はないが、名前はこれであっていますかと問い合わせがある。例えばトガリコノハギスという和名を付けたとしよう。これは尖った葉のような形のキリギリスの仲間に付けた名前だが、似たものはたくさんいるから、正しいかどうかは何とも言えませんというような返事をする。そのような勝手な名前は20年以上前に出版した「大昆虫記」で主に付けたのだ。その本には3000種以上の熱帯の虫が載っている。それまで写真がなかった小さな昆虫が大半で、その時付けた名前が一人歩きをしている。ぼくの好きなカマキリですらオスとメスで違う名を付けたりしていて、冷や汗ものである。
海野和男写真事務所へのご連絡、小諸日記へのご意見
プロフィールページのアドレスへ
掲載情報の著作権は海野和男写真事務所に帰属します。
Copyright(C) 2025 UNNO PHOTO OFFICE All Rights Reserved.