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海野和男のデジタル昆虫記

田野畑村のチョウセンアカシジミ

田野畑村のチョウセンアカシジミ
2013年06月29日

 田野畑村はチョウセンアカシジミが日本で最初に発見された場所だ。1952年のことである。翌年には学会に発表された。その後米沢や新庄でも発見された。小国で見つかったのはずっと後の1963年のことだ。
 田野畑村は25年ほど前に訪れたが、その時は田野畑村では見ることができず、岩泉の龍泉洞の近くで良い木を見つけて撮影した。
 今年はあいにく終日小雨の降る天気だった。気温は12度しかなく寒い。これではまずチョウが活動することはないから、場所だけでも見ておこうと、龍泉洞、安家洞、新山根温泉、田野畑村の各所を見てきた。どこでもトネリコは各所にたくさんあったが、チョウが活動していないのと、発生していてもごく初期なので、見たのは1匹だけ。発見地で一度は撮影したいと思っていた希望は叶った。
 そこは発見地に近い場所で、植栽されたと思われるトネリコが多くあった。チョウセンアカシミは開けた場所にあるトネリコを好む習性があると思う。小国などは45年も前は、田んぼの畦に植えられたトネリコで発生していた。けれど、山の中にもいるのだとは思う。ずっと以前に龍泉洞で撮影した場所は里に近いが、それほど開けた場所ではなかった。
 チョウセンアカシジミは岩手県では天然記念物だ。けれど生息地には看板などは一切なかった。看板はない方が気持がよいが、地元の感心をもっと高め、誇りを持ってもらうには、この村にはそうしたチョウが生息している案内板はあってもよいかなと思った。

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