アリの巣の前で、カメラを構えていると時が経つのを忘れる。幼い頃にアリの巣の前にしゃがみ込んで、飽きずに見ていたことがある人も多いだろう。
アリの巣のまえにしゃがみ込めば、時空の流れを越えて、幼い頃に戻れるのだ。
ぼくは、ただ写真を撮っているだけだが、観察眼のある人ならば、そこで起こる様々なドラマを眼にすることができるかもしれない。前に紹介したアリの巣の生きもの図鑑の著者たちはそんな人たちなのだろうか。
実は、ぼくはチョウをはじめた小学生の3年生ぐらいからアリが嫌いになった。これはファーブル昆虫記の影響もあるかもしれない。勿論ファーブル昆虫記にはアリも出て来るけれど、最初に読むのはスカラベだったり、カリウドバチだったりする。社会性昆虫に対して、ファーブルは偏見を持っていたようにも思う。チョウにもファーブルは偏見があったと思う。
チョウは人間とよく似ていると思う。美しいものを愛するからこそ、美しくなれたチョウだと思うが、その勝手気ままそうな振る舞いを見ていると、社会性昆虫の秩序だった動きに違和感を抱くのであった。そのあたりが自分の人生関係性に大きく影響しているのだと思う。集団が苦手な子供に育っていった自分がいた。
Laboremus! Fabre Liberte!
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