イネがたわわに実った田んぼの畦を歩いていくと、ざわざわという音がして、たくさんのイナゴが飛び跳ねます。ぼくがまだ4才の頃、家族でピクニックをかねてイナゴ捕りに行ったことがあります。その時のイナゴは捕まえてきて、フライパンで炒めてました。日本がまずしくてタンパク質がたりなかったので、少しでも栄養をとの祖母の発案でした。イナゴを見るといつもその時のことを思い出します。
日本ではイナゴは昔から蛋白源の不足しがちな山間部などでは食料にされていました。イナゴはイネやススキの葉を食べますが、お米そのものをを食べるわけではないので、大発生しなければ、ひどい害にはなりません。イナゴが食べた稲の葉はイナゴの肉に変わります。イネの葉は食べられませんが、イナゴなら栄養になるのです。昔から日本人はイナゴとお米と上手につきあってきたなと思います。イナゴを捕まえるには稲を刈った直後の田んぼに行くのがよいと思います。稲が刈られてしまったので、刈り取られた後の切り株や畦の雑草にいるので捕まえやすいです。
イナゴは1970年代には全国的に減ってしまいました。強い農薬が使われたせいかなと思います。けれどここ20年ほどは、農薬の強さや量も減って、イナゴもそれに伴いまた増えてきました。けれど今でもイナゴがほとんどいない田んぼ、たくさんいる田んぼがあります。イナゴの多い田んぼは農薬の使用量が少ないのではないでしょうか。イナゴがたくさんいる田んぼのお米は安全なのではと思います。
イネ刈りが終わった田んぼで交尾しているイナゴ。下の大きいのがメス。マクロレンズで拡大してみるとひょうきんな顔をしている。
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