ベトナムで出会ったアゲハチョウの中で、最も嬉しかったのがカバシタアゲハとの出会いだった。占有行動をとるカバシタアゲハの写真を何枚か載せておきたい。
カバシタアゲハはアサギマダラやタイワンアサギマダラといったマダラチョウ科のチョウによく似ている。山の中で出会っても、マダラチョウの仲間と思ってしまうことが多いかもしれない。見通しのよい葉の上にとまって、占有行動をとるところがアサギマダラと異なる。
ベトナムではカバシタアゲハに会えればと思ったのだが、聞いてみると、この地域にはいないとのことだった。それで半ばあきらめていたのだが、そのカバシタアゲハが目の前に現れたのだ。
ディレンの町の近くのグンレという山に行った時にカバシタアゲハは現れた。時間は9時45分頃だったと思う。その日は1時間以上も近くにいたが、低いところには下りてこないので、あまりよい写真は撮れない。次の日は午後に行ったのだがチョウはいなかった。
3日目は朝から山に登り、9時40分にチョウは現れた。最初の日のことがあるので、長くとどまるものと思い1枚シャッターを押した(写真中)ところで三脚を準備しテレコンを付けて大きく写すことにした。ところがその間にチョウは飛び立ち、2度と戻ってこなかった。そういえば3日目は翅を閉じてとまったのだ。最初の日は翅を開いていた(写真上と下)。その違いがその後の活動の差なのかもしれない。ともかくカバシタアゲハのオスは、午前中に木の上にとまってテリトリーを張る習性があるようだ。
D300S 70−300 トリミング
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