かんづめにされると言う言葉をご存じだろうか。鮭缶とかサバ缶の缶詰ではなくて、売れっ子作家などがホテルの一室に閉じこめられて原稿を書くこと。昔の作家は遊び人が多いので、かんづめにされないと出版が間に合わないことが多かったのだ。
何人かで分担して本を書いていたときに、編集者に頼んで、最終段階でかんづめにしてもらったことがある。25年ほど前のことである。別にかんづめにならなくても良かったのだが、ぼくらは、かんづめと言う言葉にあこがれを持っていたのだ。かんづめ中は基本的に外出も電話も禁止だ。
ここ数日、誰に頼まれたわけではないけれど自発的かんづめ状態。1週間前に痛めた腰がいまだ完調ではなく、小諸へ撮影に行くわけにも行かない。事務所にいると、腰も痛いし原稿ははかどらない。そこで伊豆で温泉につかって腰を治しながら原稿を書くと自分で決めた。
今日で4日目になる。電話も部屋にはないし、携帯は番号を知っている人は少ないから、隔離状態である。インターネットも、僕の苦手なwindowsのみなので、メールをとって、あとは小諸日記のみ。さすがに原稿ははかどり、今月末までの約束の昆虫観察の新書の原稿がはかどった。自分に科した目標はとりあえず達成できそうだ。
昨日は久しぶりに日が出た。腰も少し楽になったので、少しだけ外へ出た。カメラは一応いろいろあるが、体が不調では一眼レフは無理と言うことで、EXILIM FC100を持って出た。
菜の花が咲いていて、ミツバチがたくさんいたので、手を伸ばしてフルオートで撮った。かがめないのでいい加減な構図だが、それでも結構良く写る。メモリーカードは2Gしかは入っていなかったので、あっという間に終わってしまった。何しろパスト連写で秒30コマ撮れるのだ。
2枚の連続する写真で、下の写真は、翅が1枚ちょっとおかしく写っている。カシオの高速連写カメラの場合、動きの速い昆虫では処理速度の問題で翅の一部がちぎれたようになったりすることがある。その点は完全には解消されていないようだ。それでもミツバチを自然光で撮ると、普通のカメラでも翅が写らなかったりするくらいだから、この程度写れば大満足なのだ。あまり簡単で拍子抜けする。えらい時代になってしまったと思う。
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