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海野和男のデジタル昆虫記

今年も小諸日記を見ていただきありがとうございました

今年も小諸日記を見ていただきありがとうございました
2008年12月31日

 今年一年、小諸日記をご愛読いただき、ありがとうございました。
 あっという間に年の暮れ。今年はぼくにとってもいろんなことがあった。まず長年、助手とスタッフカメラマンをしてくれた高島君が独立した。めでたいことである。現在、地元山形で活躍中。よい仲間もできたようで今後の活躍が楽しみだ。
 そんなわけで、自分でやらなければならないことも多くなり、それでまた自分もある意味元気になった。車の運転をほとんどしなかったのが、またするようになり、暮れには9年ぶりに車を買い替えたりもした。
 久しぶりに海外が多く、テレビの取材で3回、ニッコールクラブで1回、個人的に1回と、5回も外に出た。したがって小諸の滞在は120日ほどと、これまた10年ぶりに少なかった。
 東京の仕事場が新しくなった。あまりに古くなったマンションが住民の総意で立て替え、そのマンションを出て3年半、やっと新しい建物ができて、11月に元の場所に移った。新しい仕事場で来年はどんな仕事が生まれるのだろうか。
 2009年の1月に行う写真展「蝶の道」、申し込んだのが8月末。今回はぼくの一つのライフワーク、蝶の写真展だ。まさかすぐに決まるとは思っていなかったので、マダガスカルから10月中旬に戻って、びっくり。写真集も企画していたので、大慌になった。さいわい版元の東京農工大学出版会のご好意で、なんとか写真展に間に合うように本ができることになった。写真展と同名の「蝶の道」は1994年平凡社から出版の「蝶の飛ぶ風景」の続編と考えていただければ良いと思う。
 時間がなく、自分で行ったデザインに不満は少し残る。やはり、本は良いデザイナーが必要だと思う。けれど、自分で写真を選びという作業は楽しい。デザインをのぞけば、ぼくなりの本が作れたと思う。関係各位に感謝する次第である。
 長年、副会長をやっていたSSP、日本自然科学写真協会の会長を、昨年6月から務めている。SSPは30年の歴史を持つ写真団体で、博物学や、自然科学に軸足をおいたユニークな団体だ。会員数は450名ほどで、風景からミクロまで、宇宙のあらゆる自然現象を被写体とする写真家の集まりである。写真界ではプロとハイアマチュアが同等な立場で、自分たちの被写体の魅力を、広く伝えたいという、大変ユニークな団体だと思う。来年30回目を迎える写真展は、一年以上をかけ、全国を巡回する。おそらく、日本で最も多くの人が見る写真展の一つになっている。
 昨年から就任したニッコールクラブの顧問も2年目を終えようとしている。これほど多くの写真愛好家の方々と、話す機会はなかったから、新鮮な気分で、まだ緊張気味である。コンテストで全く違う分野の多くの写真を見ることも非常に楽しい。はじめは作者が何を意図しているかわからないのだけれど、見ていくうちに、なるほどと感心する事が多い。
 ニッコールクラブの撮影会で「昆虫の生態」の田村栄さんの義理の息子さんにお会いしたりと思わぬこともある。初めてモデル撮影会の先生をしたりと、時間さえあるならば写真は何を写しても楽しいなと思うのである。
 連載は毎日小学生新聞に毎週土曜日に虫の話を掲載。7年目になるデジタルフォトの連載「自然ワンダーランド」、昨年から毎月連載のガルヴィ「虫のいい話」も続いている。単行本は新日本出版より「花になったカマキリ」、誠文堂新光社より「昆虫たちの擬態」を出した。これは昔、平凡社から出した「昆虫の擬態」の続編、幸い好評で再版もされた。
 来年2月には「小諸日記」は10周年を迎える。昨年まで、アクセス数はずっと落ちることはなかった。昨年はぎりぎり一昨年と同じ800万ビュー。残念ながら、今年はかなり落ち込むようだ。まあ、10年も続けば雑誌などと同じように、マンネリ化してくる訳だ。来年は動画の公開も行う予定。

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