ペナンバタフライファームで飼育されているチョウの種類はかなりの数にのぼる。多いのはトラフタテハや、オオゴマダラ、ハレギチョウ、リュウキュウムラサキなど飼育の容易な種類だ。保護されているアカエリトリバネアゲハやキシタアゲハなど、熱帯ではというチョウもかなりの数が飛んでいる。アカエリトリバネアゲハは20年ほど前は野外の個体で、ケージ内ではほとんど活動しなかったが、飼育した個体に切り替わってからは、朝と夕方はごく自然に花にきている。野生のサンタンカの花が好きだ。この実はジンメンカメムシの幼虫の食べる実でもある。
よく探すと、野外ではあまりみられない、写真のオビクジャクアゲハなども飛んでいる。こうした珍しい種は、やはり飼育がそれほど容易ではなく、数は少ない。年によってある種の蝶が飼育がうまくいかないこともあり、なかなか大変だなと思う。
夜にフィッシュヘッドカレーというペナン名物のカレーを食べた。インド料理と中華料理が一緒になってできたものらしい。写真に写っているのはバタフライファームのデイビッド・ゴーさんと、息子さんのジョセフゴーさん。
バタフライファームに、昆虫好きの日本人のスタッフが欲しいという話になった。バタフライファームには、従業員が多数いる。けれど昆虫の研究までしているスタッフは、クイニーさんとチンさんの二人。本当に昆虫が好きなスタッフは、なかなか得難い。
そこで日本人の昆虫が好きな学生が、一年間休学して、ここで働くのはどうだろうかという話になった。できれば昆虫か環境保護などの勉強を大学でしている人が望ましい。もちろんそうでない人でもよいが、それはなかなか難しいだろう。給料は高くはないが、住む場所とマレーシアで生活するぐらいのお金は出せるそうだ。正式に働くためのワーキングビザも可能だ。
興味のある人はデジタル昆虫記の意見欄にメールをくだされば、場合によっては紹介することができるかもしれない。
◎ビデオの海野和男の昆虫教室第49回「蝶の道」
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