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海野和男のデジタル昆虫記

ハラビロカマキリの体色

ハラビロカマキリの体色
2007年09月02日


 今日もハラビロカマキリのペアリングを行ったが不調に終わった。オスは異常なほどにメスを怖がる。メスが尻を曲げ誘っても逃げ出してしまう。そのくせメスをかごに入れ、そのかごを飼育ケースに入れると、メスを覗き込んでいる。もっとも、ほぼ確実に食われてしまうのだとしたらそれだけ慎重にならざるを得ないだろう。
 オオカマキリの交尾を今日も数組で試した。非常に面白かったのはメスが交尾する気がある場合は、おとなしくしていることだ。オスは正面からメスの背中に翅を広げて飛び乗り、向きを変えて交尾する。メスは鎌を前に伸ばし抵抗しない姿勢をとるように見える。
 ところがメスにあまりその気がないと。近づいたオスに襲いかかり食べてしまう。必ず頭と首から食べる。オスは食べられながら、姿勢を徐々に変え、腹部を伸ばし交尾する。メスのお腹を脚でさすり、メスに交尾を促す。けれどこの1週間ほどで4組が食べられたが、今日は1組だけ交尾にいたらない例があった。これはメスが中脚を食べてしまい、するとオスはうまく交尾できないようなのだ。
 オオカマキリ生殖はオスが食べられても多くは交尾にいたるだろうし、メスがその気があればオスは生き延びて交尾も成立するのだから中々うまくできたものだと思う。
 さて本題のハラビロカマキリの体色。上は先日幼虫を載せた茶色型が成虫になったもの。下はややくすんだ緑のオス。オスはもう少し緑の濃いものが多そうだ。そして飼っている幼虫を見たらまた1匹茶色型の終齢幼虫になった。脱皮前は緑色だったのに。脱皮時に色が変わるのだ。
 カマキリの体色は中々面白いし、知られていないことも多いのではと思う。小諸のオオカマキリではオスは全て茶色で翅の縁が緑色の型だ。メスにはその型と、緑色の型があるのだが、これは全国的なことなのだろうかと気になった。
 E-510 50マクロ+EC14

◎SSPでは9月8日、カメラが捉えた日本の自然を開催。今森光彦、海野和男、中村征夫、竹内敏信、湊和雄が出演予定。お申し込みは上記サイトからFAXかメールで。SSP30周年のイベントです。まだ余裕があるとのことです。このような機会は滅多にありません。是非ご参加下さい。

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