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海野和男のデジタル昆虫記

チョウーチョウはなぜ飛ぶか(昆虫写真家への道11)

チョウーチョウはなぜ飛ぶか(昆虫写真家への道11)
2007年01月21日


 日高先生の研究室に斎藤さんという共立出版の編集者がよく出入りしていた。「科学の実験」という先生向けの月刊誌だった。共立出版は当時の社長が写真好きであったこともあり、科学の実験増刊号として、科学写真の今で言うムックがあったりした。その増刊号で「チョウーチョウはなぜ飛ぶか」という写真集を作ることになった。全編モノクロの写真集だ。カラー印刷するような余裕はないのに、理論には色がないなどと理屈をつけてモノクロの写真集ができたのは1972年春のことだ。
 斎藤さんは山岳写真家の青野恭典さんを紹介してくれたりもした。昆虫写真家の浜野さんは、その前から知っていたけれど、あまりかまってもらえなかった。初めて実際に写真家とよく話をしたのが山岳写真家としてよく知られる青野恭典さんだ。それで、この写真集には青野さんのエッセイも載っている。
 撮影に使った機材は高校時代から使っていたペンタックスSP、レンズは主にベローズタクマー100mmF4。プリセット絞りといって、ピントを合わせてから絞りを手動で絞り撮影するレンズだ。これでチョウの飛翔を撮影した。フイルムは100フィート巻きのTry-Xを買ってきて、自分でマガジンに詰めた。コンタクトプリントを作り富士の引き伸ばし機を購入し、プリントを作った。印刷にも立ち会い、当時のグラビア印刷の大まかな仕組みも知ることができたし、折りというのがあって、見開きの場合、真ん中からちがったところに印刷されたものが製本されて、対向ページにくるなど、本作りの勉強になった。(つづく)
写真はチョウーチョウはなぜ飛ぶかより。雨の中を飛ぶモンキアゲハ。気温さえ高ければチョウは雨など気にかけないといったコメントが付いている。

◎デジタルフォト連載、今月はペルーのチョウ。スペシャルで8ページ。

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