シリーズ5冊目は高嶋が担当した「里山にすむクロスズメバチ」。クロスズメバチは土の中に巣を作るので、都市部では既に姿を消しつつあるのだが、小諸のような自然環境の豊かな土地でも、急速に数を減らしている。今回取材して、改めてその事実に驚かされた。甘くて美味しい「ハチの子」。中部地方では古くから食べられてきた貴重な蛋白源である。里山の環境が豊かだった頃には、どんなに採っても決して数の減るようなことがなかったのだが、それが今では、大変な数の減り方である。ここには、里山の環境の悪化が大きく関わっている。そして人気のハチの子がとり続けられ、ますます数を減らしているのだ。
何とも悲しいお話しになってしまいそうなところだが、最近になって、ハチ好きの人達の間でハチを守ろうとする活動が生まれ、その活動の輪が広がってきている。ハチの生息状態の危機にいち早く気がついたのもまた、長くハチと接してきた人たちであった。その活動内容を初めて知った時は、とても感激した。この本で最も伝えたかったところとなっている。
シリーズのラインアップはこちらから。主に図書館向けの本なので大型書店以外では入手は難しいと思います。アマゾンなど通販では買うことが出来ます。図書館などにこのシリーズを推薦していただけるとうれしいです。
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