アカマツの幹から大量に樹液が出ていて、そこにセミの抜け殻がついていた。ハルゼミのものだろうか。樹液が少しずつまわりを固めていて、すっかり幹にくっついてしまっている。もしかしたら、このまま完全に樹液に覆われてしまうかも知れない。ふと、こうしてセミの抜け殻入りの琥珀ができはしないかなどと、途方もないことを考えてしまった。
松ヤニなど樹脂が土砂に埋もれて化石化したものが琥珀。樹脂のうちに虫などが閉じこめられ、琥珀の中に太古の昆虫がそのままの形で残っていることがある。ちなみに、そうして発見される琥珀は数千万年前や数億年前のものというから、この抜け殻の行く先は神のみぞ知るところ、である。
◎東京電力のHPで昆虫教室。24回のシリーズです。第9回は「カマキリの瞬間芸」。こちらからどうぞ。
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