今朝早く、飼育中のナガコガネグモが産卵した。スタートは4時半過ぎ。
先日、いくつかの卵のうを切って中を撮影したばかりなので中の構造はよくわかっていた。そのためもあって、産卵の過程は実に興味深いものだった。
まず、卵のうの上部、卵の蓋のようになっている部分を作る。お尻から勢いよく糸を出し、後ろ脚でなでつけるようにして、形を作っていく。それができると、次は産卵。お腹の上で卵の塊をつくり、それを先の蓋に貼りつけて、更に産卵を続ける。卵の塊がだいぶ大きくなったところで姿勢を変え、卵の塊を糸でくるみはじめる。そして、そのまま全体を一つの袋状に仕上げていき、卵のうが完成する。最後に周りの葉をたぐり寄せて、卵のうを隠すようにしていた。
卵のうを切って中の卵を見たとき、上部が糸にくるまれていなかったのが不思議だったが、こうして制作過程を見て改めて納得した。意外だったのは産卵のスピードが速かったこと。交尾器のあたりに黄色い丸いものが出たと思ったら、まるで風船が膨らむように一気に大きくなっていった。
◎東京電力のHPで昆虫教室。24回のシリーズです。第7回は「昆虫音楽会」。こちらからどうぞ。
◎「昆虫の世界へようこそ」ちくま新書。岩波ジュニア新書カラー版「デジカメ自然観察のすすめ」好評発売中。自信作です。
海野和男写真事務所へのご連絡、小諸日記へのご意見
プロフィールページのアドレスへ
掲載情報の著作権は海野和男写真事務所に帰属します。
Copyright(C) 2025 UNNO PHOTO OFFICE All Rights Reserved.