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海野和男のデジタル昆虫記

今日のクラシックカメラ(コーワSIX)

今日のクラシックカメラ(コーワSIX)
2002年05月19日

久しぶりにクラカメ登場。クラシックカメラの本の原稿も8割方終わってきた。今度の本は昨年昆虫顔面大博覧会を出した人類文化社からの発売。オールカラーA4208ページという豪華本で、値段は3600円(予価)。今日のカメラのようにデジカメで撮影したカメラが百数十台、そのカメラにフイルムを入れて撮影した写真が400枚以上全てデータ付きでカラーで載っている。写真は全て風景や昆虫、植物などの自然写真。その多くがアトリエのある小諸周辺での撮影である。カメラの本なので解説は小諸日記ふうでないが、信州の自然を楽しみたいという方にも、またクラシックカメラファンにも役に立つのではと自負している。小さな出版社からの発売なので、宣伝が行き届かないかもしれません。でもそのおかげで値段は安く設定できました。5000部ぐらい売れて欲しいのですが、皆様のご協力をよろしくお願い致します
 ところで本題のコーワSIXはぼくが初めて購入したブローニー版のカメラである。確か1971年のことである。このカメラが発売されたのは1968年だ。ハッセルと同じくレンズシャッター式の一眼レフでスペックはほぼ同じ。値段は数分の一だから、貧乏人のハッセルなどと呼ばれた。
 何でこのカメラを買ったかと言えば、唯一知り合いだった山岳写真家の青野さんが、プロになるんだったら中判の一台ぐらいは持ってないとねという一言、コーワの会社を紹介してくれ、直接コーワの電気光学機器部から購入した。コーワと言えば薬のコルゲンコーワが有名だが、実は様々な部門がある総合企業である。カメラは残念ながら生産をやめてしまったが、野鳥観察のスポッチングスコープなどでも著名であった。
 このカメラはレンズシャッター式だからストロボが全速同調する。けれど当時は全くのカメラのど素人だから、日中シンクロなどと言っても何のことかよくわからなかった。だいたい虫は接写になるのでちょっと絞ればシャッター速度は1/60以下になってしまうから、当時のぼくの撮影方法(単に虫を大写ししていたと思う)では高速日中シンクロは実は必要なかった。
 レンズは1本だけコーワ110mmマクロを購入した。マクロと言っても接写は70cmぐらいまでしかできないので接写リングを購入した。このカメラで初めて写したのは小諸の近くの追分が原でオオルリシジミであった。追分のオオルリシジミはもういなくなってしまったようだが、カメラはまだ健在でちゃんと写真が撮れる。
 コーワには顕微鏡用のシャッター付きのアダプターなどもあり、なかなか充実したカメラであった。

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