一眼レフは戦前からあったが、今のようなペンタプリズム付き一眼レフができたのは戦後のことだ。世界初の一眼レフは東ドイツのツアイスが作ったコンタックスSである。
この写真のFは、その流れを汲む1957年製造でデザインはSとほとんど変わらない。このカメラは一昨年ドイツのカメラ屋より購入した。全く使われていない新品のようなカメラで、45年間しまい込まれていたものである。さすがにレンズのヘリコイドは固くなってしまっていて、回すと手が痛くなるほどであったが、シャッターは低速にやや幕速の乱れがある他は完調。ぼくが10歳の時のカメラがこのような状態で自分の前に現れると、とても不思議な気がする。時間とはいったいなんだろうと思ってしまうのである。
それにしても仕上げのよい美しいカメラだ。当時の東ドイツのカメラを見ていると常にそう思うのである。
クラシックカメラで撮る自然写真7月発売。現在撮影継続中。このカメラも出ます。詳しくはトップページの海野からのお知らせをご覧下さい。
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