ミランダといえば1950年代のペンタプリズム付きの一眼レフでは日本で最も進んだカメラメーカーであった。このミランダDRは1962年発売の輸出専用の普及機であるが、それでもペンタプリズムは着脱式、マウントもバヨネットとM44スクリューマウントの両方をそなえるなど、接写、科学写真にはうってつけのカメラであるようだ。実際アメリカの研究所などでは、安価な科学カメラとしてよく使われたようだ。そんなところが気に入って入手したのだが、付いていたソリゴールミランダ50mm/1.9のレンズの絞りが粘っていた。そのまま放置していたのだが、ふと思いついて、絞りバネをベンジンで拭いてみた。それだけで正常に動くようになったので撮影してみた。一部に暗いと評判の悪いマイクロプリズムファインダースクリーンも、ペンタックスSPなどと比べてもピントあわせのしやすさはなかなかである。とくに接写では、マイクロプリズムのかげりが少なくかなり良いファインダーだなと思った。
◎クラシックカメラで自然を撮る2002年初夏発行予定
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