タンポポは冬はロゼットの形で、できるだけ冬の太陽の光をいっぱいに受けようとすると子供の本には書いてある。前の冬にタンポポのロゼットらしい姿を探したが、小諸ではまったく見つからないことがわかった。12月の初めには確かにタンポポのロゼットが小諸でも見られる。それで今年は冬の早いうちに撮影しようと思っていたのだが、もうすでに遅かった。葉の大部分は茶色く枯れてしまっていて、これではもうロゼットの形がよくわからない。わずかに花が残っているものもあるが、それでも葉は枯れてしまっている。
それでも小諸でも春になればちゃんとタンポポは芽を出し花を咲かせる。ロゼットは宿根草が冬を越す一つの形ではあるが、必ずしもロゼットを作らないと冬を越せないわけではない。そういった意味では教科書などに書かれていることが全て真実だとは限らないし、そういったことにとらわれて写真を撮影するのもいかがなものかとも思ったのである。
◎「海野和男の里山デジカメ日記」(小諸日記2000年4月〜2001年4月) 2002年2月出版予定(世界文化社発行)
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