
別名「薬用サルビア」が示すように、古くから人々の健康と密接に関わってきたハーブ。強い芳香とほろ苦さを合わせもち、肉や魚の風味づけ、臭み消しによく利用されます。品種は豊富で、園芸素材としておもに花を楽しむものも多くあります!
セージとは(基本情報)
シソに似た芳香がある葉は一年中収穫できる
・別名:ヤクヨウセージ/コモンセージ
・分類:シソ科/多年草
・原産地:地中海沿岸
・栽培適温:15~20℃
・草丈:30~70cm
・利用部分:葉、花
・効能・効用:食欲増進、消化促進、強壮、抗菌など
・利用法:料理、ティー、クラフト、ヘルスケアなど
栽培カレンダー
*元肥は苗の植えつけ時に与えます
苗選びとセージの品種
目的にあう品種や香りを確認。薬効が高いのはおもにコモンセージの仲間

ひょろひょろと徒長していないがっちりした株を選びます。
・ゴールデンセージ
葉に黄色の斑が入る。

・パープルセージ
葉が紫に色づく品種。
*花を楽しむガーデニング素材向きの品種
・メキシカンブッシュセージ
秋に桃紫色の穂花をつける。

・メドーセージ
青紫の花と黒いガクが特徴。

・チェリーセージ
鮮やかな赤花がかわいい。

・パイナップルセージ
赤花はパイナップルの香り。
育て方【植えつけ】
5号以上の鉢を選びます。
茎がやわらかいので折らないようにていねいに扱い、株元に土を寄せて倒れないようにしっかり植えつけます。
たっぷり水を与え、2~3日は日陰に置きます。

植えつけの様子
育て方【手入れ】
*育てる場所
日当たりと風通しがよければよく育ちますが、梅雨時からの蒸れは苦手。
冬、寒さと寒風で葉が傷んだり成育が悪くなるので、軒下など屋根のある場所で霜に当てないように注意します。
*水やり・追肥
植えつけ直後はたっぷり水を与えますが、多湿が苦手なので水やりは控えめに。
土の表面が乾いてからたっぷりと与え、追肥は春から秋まで月に1回薄い液肥を控えめに与えます。
*病害虫の防除
高温乾燥期に発生するハダニに注意。
育て方【収穫】
香りがよい開花直前が最適期
*葉
一年中いつでも収穫できます。
茎葉が30cm以上になったら鮮やかな若い葉から収穫していきます。
若い葉はやわらかいので手で摘みとれます。

混み合った部分を枝ごと切りとり、常に風通しをよくしておきます。
*花
初夏に薄紫色や白のかわいい小花が開花。花が咲くと香りが弱くなるので早めに摘みとります。
育て方【収穫後の手入れ】
株を回復させる作業が必要
*切り戻し

混み合った枝、茶色になった古い枝を根元近くから切りとり、株の負担をやわらげます。

葉色のよい若い枝を残しておくと、その後も元気に成長します。
*植え替え
鉢いっぱいに育ち、下葉が黄変したり、葉先が枯れてきたら植え替えのサイン。
春か秋に古い根を整理して、ひとまわり大きな鉢に植え替えます。

傷んだ根、枯れた根、伸びすぎた根は切り詰める。
育て方【ふやし方】
切り戻した若い枝先を使ってさし芽をします
*さし芽
若芽でさし芽をすれば3~4週間で発根し、かんたんにふやせます。
切り戻しをしても枝は年々木質化(茎や枝がかたく木のようになること)して弱ってくるので、3~4年ごとにさし芽で新しい株をつくりましょう。

下葉をとり除き、30分ほど水あげする。

湿らせた清潔な土にさし、周囲の土を寄せて固定。
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