各界の第一人者をゲストに招き、「エコロジー」と「エネルギー」について気楽にフラットに学び合うエコ×エネ・カフェが、2020年9月25日(金)にオンラインで開催されました。
34回目の開催となる今回のゲストは、「エコ×エネ体験プロジェクト」のメンバーであるキープ協会の増田 直広氏(ますやん)、サイエンスカクテル代表の古田 ゆかり氏(ゆかりん)の2名です(*高倉環境研究所代表の髙倉弘二氏は欠席となりました)。
初のオンライン開催となった今回は、新型コロナウイルスの感染拡大で人々の生活習慣が一気に変わったwithコロナの時代にエコ×エネ体験プロジェクトの役割とは何か、何ができるのかについて、さまざまな観点から考えていきました。
増田 直広(ますだ なおひろ)氏
公益財団法人キープ協会 環境教育事業部 主席研究員
都留文科大学/日本大学/帝京科学大学 非常勤講師
立教大学兼任講師、同大学ESD研究所 客員研究員
古田 ゆかり(ふるた ゆかり)氏
フリーライター・エディター
サイエンスカクテル 代表
サイエンスリテラシー プロデューサー
【目次】
①:エコロジーとエネルギーの両立する社会を目指して
②:エコ×エネ体験プロジェクトのこれまで
③:対話の時間
④:全体セッション
開催にあたり、まずは主催のJ-POWER(電源開発株式会社)の藤木専任部長よりご挨拶をいただきました。
J-POWER(電源開発株式会社)秘書広報部 専任部長
藤木 勇光(ふじき ゆうこう)
藤木さん(以下、藤木):
J-POWER(電源開発株式会社)は、戦後復興と経済成長で急速に増えた電力需要に応えるために、国策企業として1952年に設立、2004年に民営化しました。全国に約100の発電所を持ち、日本で消費される電力の約6%を発電しています。1998年に策定した企業理念「エネルギーと環境の共生」の実現を目指して、2007年から「エコ×エネ体験プロジェクト」を社会貢献事業として展開しています。
「エコ×エネ・カフェ」は私たちの暮らしに欠かすことのできないエコとエネ、双方のバランスがとれた社会について社会人と学生がフラットに話し合う「身近なつながりの場」ですが、オンラインでの開催は今回が初の試みです。日本各地からご参加頂いているみなさんと一緒に、新しい時代のエコ×エネのあり方について探っていくことを楽しみにしています。
今年は夏のエコ×エネ体験ツアーも中止になってしまいましたが、小学生のお子さん向け、大学生・大人向けの2種類の動画を作成して11月頃に公開する予定です。引き続きエコ×エネ体験プロジェクトに関心を持っていただけたらと思っています。
Be Nature School 森さんの進行のもと、公益財団法人キープ協会の増田 直広さん(ますやん)とサイエンスカクテル 代表の古田 ゆかりさん(ゆかりん)をゲストにエコ×エネ・カフェがスタートしました。
森さん(以下、森):
これまでは実際のカフェで開催してきたエコ×エネ・カフェですが、今回は初のオンライン開催となりました。お二人はオンラインをどれくらいやられていますか?
全体ファシリテーターの Be Nature School 森さん
増田さん(以下、増田):
そこそこです。
大学の授業がオンラインなので1日に1〜3回ぐらいは使っていますし、ほかにもプログラムや会議に活用しています。
古田さん(以下、古田):
同じくそこそこです。
大学の授業の他に、会議やミーティング、ちょっとした話をしたり、1日に何本かはしごすることもありますが、ワークショップはあまり多くありません。
森:
オンラインは好きですか?
増田:
好きな部分もあるし、やっぱり対面がいいなと思うこともありますね。
いま「対馬グローカル大学」というオンラインのプログラムに山梨から講師として参加したり、アメリカの国立公園のレンジャーと情報交換したりしていますが、こういったことはオンラインならではの醍醐味でもありますよね。
僕は環境教育やインタープリテーション(自然の知識や情報だけではなく、その背後にある意味や関係を伝える行為)を専門に自然学校で働いてきたので、コロナ禍のいまは「直接体験ができない」という大きな課題をクリアしていく時期なのかなと思っています。オンラインでプログラムを提供するということも、インタープリターにとっての新しいスキルになってくるのかなと考えています。