品川シーズンテラスは2015年2月末に完成、5月末にオープンした国内最大級の環境配慮型オフィスビルです。
1931年から東京都が管理してきた「芝浦水再生センター」のリニューアルと、上部空間の有効活用という計画のもと、光・風・水・緑という自然と人の営みがリンクした持続可能なまちづくりを実現することをコンセプトに、未来を見据えた環境共生型大規模開発プロジェクトとして位置づけられました。
屋上には、太陽光採光システム(T-Soleil:ティー・ソレイユ)が設置されていています。自動追尾型の1次ミラーが任意方向の光を取り入れ2次ミラーに照射し、空間に自然光を送り込む仕組みです。四季を感じる快適で優しい光の環境は、働く人のクリエイティビティの向上にもつながっています。また、電力使用の削減効果は大きく、国内最高水準のエネルギー性能評価を獲得しています。
屋上にはさらに、ソーラーパネルが設置されている他、屋上緑化もなされています。このビルでは屋上から集めた雨水や、芝浦水再生センターで作られた再生水が、トイレの洗浄用水や植栽への潅水の他空調熱源水の冷却にも使われ、ヒートアイランド対策にもなっています。
ビルの上層階からは、芝浦水再生センターと、緑地が展望できます。四季を感じる憩いの場として設置された広大な緑地には水辺も多く設置され、東京湾の風の道となる他、都心のヒートアイランド化の抑制にも貢献します。ビルの地下には、雨天時貯留施設が設置され、東京湾へ放流される排水の汚濁負荷量を減らし、良好な水環境を創出しています。
オフィスにはLEDや人検知センサーなどが設置され、快適な明るさを保ちつつ省エネを実現しています。サッシには熱負荷を低減する高性能Low-E複層ガラスが採用されている他、夜間に涼しい外気を建物内に取り組むナイトバージ制御や、太陽光追尾型電動ブラインド等が設置されています。