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「環境ラベル」 詳細解説

読み:
かんきょうらべる
英名:
Ecolabel

環境ラベルは、環境に関する情報を製品などに表示して消費者や利用者に提供する手段だ。製品そのものや包装物にシールを貼ったり、説明書や広告、広報などの媒体に言葉やシンボル、図表などを記したりして伝える。環境ラベルには大きく分けて次の3つのタイプがある。1) 「エコマーク」のように、環境保全に役立つ製品を第三者が一定の基準に基づいて認定するタイプ1(第三者認証)、2) 事業者が自らの製品に関する環境情報を自己主張するタイプ2(自己宣言)、3) 製品の環境情報を、LCA(ライフサイクルアセスメント)を基本として定量的に表示するタイプ3(環境情報表示)。

ISO(国際標準化機構)は環境ラベルについての国際規格をタイプ別に定めており、日本でもその規格に対応したJIS規格が定められている。タイプ1の規格であるJIS Q 14024は、あらかじめ規定された製品の環境基準への適合度合いを表示する方法を定めている。第三者実施機関によって運営され、製品の分類や判定基準もその実施機関が決める。代表的なものに(財)日本環境協会が運営する「エコマーク」がある。

タイプ2の規格であるJIS Q 14021は、メーカーや輸入・販売業者などが製品の環境性能に関する基準を自ら定め、基準への適合について宣言する方法を示している(自己適合宣言)。第三者は関与せず、市場に対してその製品の環境改善を主張するもので、宣伝や広告にも用いられる。タイプ3の規格であるJIS Q 14025は、企業などが製品やサービスによる環境への影響を定量的に表示する方法に基準を与えるもので、LCA(ライフサイクルアセスメント)の手法を用いた定量的なデータだけを表示し、合格か不合格かという判断は行われない。(社)産業環境管理協会による「エコリーフ環境ラベル」はその代表的なものだ。

主な環境ラベルの種類を対象分野別にあげると、環境への広範な影響を総合的に考慮したものに「エコマーク」や「PCグリーンラベル」などがある。また、省エネに着目したものとして「国際エネルギースタープログラム」や「省エネラベリング制度」などが、再生材や副産物利用に着目したものとして「グリーンマーク」や各種リサイクルマークが、公害防止に着目したものとして低排出ガス車の認定に関する排出ガスの低減レベルを示すマークなどがある。このほかにも、環境共生住宅の認定制度やFSC認証(森林認証)に関するものなどさまざまな環境ラベルがある。

環境省は2008年1月に「環境表示ガイドライン」を定めた。環境ラベルによる環境情報の表示を行う事業者を対象として、適切な表示のあり方や将来の方向性について、国際標準への準拠など守るべき項目を示している。一方、海外の有名な環境ラベルとして、EUエコラベルやドイツの「ブルー・エンジェル」、米国の「グリーン・シール」、カナダの「環境チョイスプログラム」などがある。

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