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「ペットボトルリサイクル」 詳細解説

読み:
ぺっとぼとるりさいくる
英名:
PET Bottle Recycling

ペットボトルは、ペット(PET)、すなわちポリエチレン・テレフタレートからできた清涼飲料などのボトル容器だ。軽く、付属のふたで密閉に近い状態にすることができ、もち運びにも便利だ。こうした利点から、清涼飲料や調味料などの容器として広く使用されている。従来はほとんどの自治体で不燃ゴミとして埋め立てられていたが、収集や埋め立手の費用が膨大になることや、化石燃料である石油を原料としていることなどから、再生利用による減量が課題となった。このため、1995年に容器包装リサイクル法が制定され、ペットボトルがリサイクルの対象になった。

容器包装リサイクル法に基づくリサイクル義務の対象となるペットボトルは、当初、清涼飲料、酒類、しょうゆや乳飲料などの食料品だった。その後、それ以外の商品が入ったペットボトルにも再生利用に適したものがあることから、2006年にノンオイルドレッシングなどが追加された。使い終わったペットボトルの回収手順は、消費者が分別排出し、地方自治体が分別収集するものと、事業者が独自のルートで回収するものとに分かれる。

PETボトルリサイクル推進協議会の調査によると、2011年の回収率は79.6%だ。ここでいう回収率とは、市町村分別収集量と事業系ボトル回収量を加えた量を、指定PETボトル販売量で割った値だ。容器包装リサイクル法が施行されてから回収率は年度ごとに上昇しており、とくに、スーパー、コンビニ、自販機、鉄道、高速道路などから主に事業者によって回収される事業系ボトル回収量が増えている。一方、集められたペットボトルの一部が海外に輸出されるなどの問題があったため、「再商品化のための円滑な引渡し」が、国の定める基本方針で定める事項に追加された。

ペットボトルのリサイクルについては、従来は、回収されたごみを原料として再利用するマテリアルリサイクルが中心で、繊維・シート・ボトル(食品を除く)・成形品などに再商品化されていた。このうち繊維は、分別回収されてきたペットボトルを粉砕して溶かし、ポリエステル繊維などに再生され、Yシャツやユニフォームやフリースなどの原料となる。リサイクル技術の進歩を受けた2001年の法改正により、化学分解法もリサイクル手法として認められるようになった。ペットボトルを化学的に分解して原料物質に戻し、それから再びペット樹脂をつくる方法だ。

また、リサイクルして新たなボトルに再生する「ボトルtoボトル(B to B)」が2004年に内閣府の食品安全委員会から認可された。リサイクル対象のペットボトルには、資源有効利用促進法に基づき識別マークをつけることが義務づけられている。

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