A: ガンとカモはいずれもガンカモ類に属する野鳥だ。姿かたちが似ていて住んでいるところも近いので違いがわかりにくいが、よく観察すると異なる点がある。まず、ガンの方がカモよりも体が大きく、少し首が長い。また、ガンは主に植物性の餌を食べる草食であるのに対し、カモは基本的には草食だが海ガモの中には魚をとって食べるものもいて雑食だ。さらに、ガンは一生同じつがいで過ごす一夫一婦だが、カモは発情期になると新しい相手を見つける一夫多妻型だ。「おしどり夫婦」という言葉の語源になったオシドリはカモの仲間なので、ガンのように一生同じ相手と過ごすわけではない。
A: 環境省の一斉調査によると、全国で確認されているガンカモ類の数は、カモ類が約150万羽、ガン類が約18万羽、ハクチョウ類が約6万羽で、カモ類が一番多い。カモ類の中では、マガモが約36万羽、カルガモとスズガモ、コガモなどがそれぞれ20万羽前後観察されている。また、ガン類ではマガンが15万羽以上と全体の8割以上を占める。ハクチョウ類はオオハクチョウとコハクチョウがほとんどだ。