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「カーボン・オフセット大賞」 詳細解説

読み:
かーぼんおふせっとたいしょう
英名:
Carbon Offset Award

カーボン・オフセットは、企業や団体などが直接削減できないCO2(カーボン)の排出量を、森林保全や自然エネルギー関連の事業への投資などによって相殺(オフセット)する制度だ。海外だけでなく国内でも盛んに行われており、2009年には、普及を目指すカーボン・オフセット推進ネットワーク(CO-Net)が、企業やNPO、地方自治体などの参画を得て設立された。そのCO-Netが、事業の一環として環境省の後援を受けて実施している表彰制度が「カーボン・オフセット大賞」だ。

同大賞は、低炭素社会を実現するために、優れたオフセットの取り組みを行う団体を表彰することで、現在オフセットを行っている団体の取り組みを奨励することを目的としている。また、さまざまな事例を紹介することで、オフセットの意義を社会に広く浸透させ、さらなる取り組みを促す狙いもある。第1回大賞は、2011年12月20日から2012年1月31日まで応募を行い、CO-Net事務局による予備審査と、有識者からなる審査委員会による本審査を経て、2012年2月末に各賞の受賞者が公表された。

第1回の環境大臣賞を受賞したのは、プロサッカーチームの清水エスパルスを運営する(株)エスパルスによる「エスパルス エコチャレンジ」だ。2008年から2012年までのシーズン中に、同チームが開催したホームゲームに伴って排出したCO2を、ブラジルでの小水力プロジェクトへの投資により相殺するものだ。5年間にわたる取り組みを通じて、排出量を削減するだけでなく、サポーターや地域と一体となった活動を展開することで、オフセットの認知度向上に貢献した点が高く評価された。

また、優秀賞に、オフィス家具大手の(株)イトーキによる「ITOKI スピーナ カーボン オフセット プロジェクト」、東北夏祭りネットワークによる「東北夏祭り カーボン オフセット」、大手コンビニエンスストアの(株)ファミリーマートによる「We Love Green商品(環境配慮型商品)によるカーボン オフセットキャンペーン」の3団体が選ばれた。さらに、住友林業や全日本空輸など6団体に奨励賞が贈られた。授賞式は、2012年3月7日に東京国際フォーラムで開催された「カーボン・マーケットEXPO〜カーボン・アクションで日本を元気に!〜」の中で実施された。

一方、受賞を逃した団体の中にも、注目すべき取り組みがたくさんある。島根県のアースサポート(株)による被災地支援型のオフセットや、横浜市資源リサイクル事業協同組合が行った環境絵日記による小学生のオフセット、日本興亜損害保険による事故対応におけるオフセットなど、活動内容は多種多様だ。このほかに、オフセットと食の地産地消を組み合わせたり、エコツアーとパックにしたりしたプロジェクトもある。

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