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「水俣病」 Q&A解説

読み:
みなまたびょう
英名:
Minamata Disease
  • Q: 第2水俣病とは?
    新潟県の第2水俣病とはどんな病気なのだろうか。

    A: 水俣病は、メチル水銀化合物に汚染された魚介類を大量に摂取することによって起きる中毒性の神経系疾患である。水俣病患者は、手足のしびれ、言語障害、体中がけいれんするなどの症状に苦しめられる。しかし、同地域だけでなく、1964年ごろから新潟県の阿賀野川流域でも、昭和電工から排出された有機水銀によって同様の症状を示す患者が発生した。これを第2水俣病、あるいは新潟水俣病と呼ぶ。「水俣病」と「新潟水俣病」、三重県四日市市の大気汚染が原因の「四日市ぜん息」、富山県神通川流域でのカドミウム汚染による「イタイイタイ病」とをあわせて「四大公害病」という。

  • Q: 水俣市はいま
    水俣の再生に向けて、どんな努力が続けられているのだろう。

    A: チッソ水俣工場の排水中に含まれていた水銀は100tにも及び、水俣湾底にヘドロとなって堆積した。1997年に熊本県は水銀ヘドロ除去事業に着手し、浚渫された水銀ヘドロは埋め立て処分され、水俣湾は58haの埋立地になった。埋立地は「環境と健康」をテーマとした公園として生まれ変わった。
    漁業に関しては、1974年から水銀汚染魚の拡散防止のため水俣湾に全長4400mの仕切り網が設置されていたが、魚介類の水銀濃度が低下したことで、1995年から仕切り網が順次撤去され、1997年に魚介類の安全宣言とともに仕切り網が撤去された。一方、水俣では、新たな水俣病の発生を防ぎ、治療法を研究するため、1978年に「国立水俣病研究センター」が設立された。当初は水俣病の具体的な対策を行っていたが、その後、公害問題の解決は一地域の問題でなく、広く環境問題全般と関係づける必要性が生まれたことから、同センターを「国立水俣病総合研究センター」に改組、世界に向けて水俣病の教訓を発信し、環境と人との健康に係わる分野の研究を行っている。水俣市は、水俣病の経験を活かし、「環境・健康・福祉を大切にする産業文化都市」を目指し、市民と一体となってまちづくりを進めている。

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