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「大気汚染」 詳細解説

読み:
たいきおせん
英名:
Air Pollution

1960年代に工場から排出されるばい煙に含まれる硫黄酸化物(Sox)、窒素酸化物(Nox)によって、工場周辺の住民が喘息などにかかるなどの健康被害が続発した。四日市公害が典型例で、こういった大気汚染被害を防ぐ目的で、68年に「大気汚染防止法」が制定され、70年代にかけてさらに規制が強化された。地域に応じた大気汚染物質の排出量などが定められ、また、各企業が工場からの大気汚染物質を削減するための脱硫技術開発に力を注いだ結果、産業公害型の大気汚染防止は着実に効果を上げていった。さらに、環境省では「大気汚染物質広域管理システム」を導入して、全国の大気汚染の状況を把握、情報提供するなどして対策に取り組んでいる。

公害型の大気汚染にかわって重要な課題になってきたのが自動車の排ガス対策である。1978年に日本版マスキー法が制定され、自動車の排出ガス低減技術の開発が急速に進んだ。2003年10月にには、東京都が、埼玉、千葉、神奈川、川崎市など近隣の8県市と共同で、ディーゼル車から排出される浮遊粒子状物質(SPM)の規制を目的に、ディーゼル車運行規制を開始。排出規制基準に達しない車両には浮遊粒子状物質減少装置の装着などが義務づけられることになった。

世界的に見ると、アジア地域の急激な経済発展によって、中国を中心に車利用者が増え、窒素酸化物などの大気汚染物質が増大することが予想されている。

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