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「ピークオイル」 Q&A解説

読み:
ぴーくおいる
英名:
Peak Oil
  • Q: ピークオイルは本当に来るの?
    21世紀には世界の石油生産がピークを迎えるというが、そんな時が本当に来るのだろうか?

    A: ピークオイルは、石油などの化石燃料の資源量に限界があり、21世紀の中ごろまでに、世界全体の石油生産がピーク(頂点)を迎えるという考え方だ。1950年代にアメリカで提唱されて以来、世界中の科学者や研究機関がピークオイルに関する研究や予測を行っている。IEA(International Energy Agency:国際エネルギー機関)は、在来型の石油生産量は、最悪の場合2013年から2017年にピークを迎えるとしている。また、2010年より前にピークオイルが来るという説もある。一方、ピークオイル到来予測の多くが後方修正されてきたため、その考え方に対して懐疑的な意見が多いのも事実だ。しかし、石油生産量が将来、ピークを迎えるだろうことを念頭において、脱石油戦略を立ててリスクに備えるべきことに間違いはない。産業技術総合研究所の検討委員会は、ピークオイル到来に備えて、1) エネルギー生産の潜在力評価、2) 石油代替エネルギーの評価、3) 石油減少による農村社会への影響予測と対応策、4) 原子力エネルギーシステムの開発と予測の現状、評価事例調査、などの研究を進めている。

  • Q: ピークオイルへの備えは?
    石油生産がピークを迎えるピークオイルに備えるために、どんな戦略が有効なのだろうか?

    A: 世界の石油生産にはピークがあり、その後は減衰していくという考え方がピークオイル(論)だ。その到来時期に関する予測はさまざまだが、2020年頃にピークを迎えるという予測もあり、石油資源のほとんどを海外に頼る日本にとっては、エネルギー安全保障上、大変な脅威となる。産業技術総合研究所の検討委員会は、2007年にまとめた報告の中で、ピークオイルを日本にとって大きな社会的リスクと位置づけ、1) 自動車燃料、2) 化学用原料、3) 農林水産業、4) 電力などについて、脱石油戦略を立てるべきであるとしている。たとえば、自動車燃料に関しては、石油に代わる燃料を使えるようにエンジンのつくりを変更することや、電気自動車やハイブリッド車の導入、バイオ燃料などの非石油系燃料とそれらで走るクリーンエネルギー車の導入などをあげている。また、農林水産業に関しては、永続できる有機農法への転換や、地産地消を支える集落営農への支援などの対策が必要であるとしている。

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