食品残渣を利用して製造される家畜飼料のこと。余剰食品や調理残さなどを加工してつくられることが多く、食品廃棄物の有効利用促進とコスト低減に役立つ。国は、2012年度時点で約26%の飼料自給率を2020年度に38%まで引き上げる目標を掲げており、その有効な手段として期待されている。大きく分けて、原材料を乾燥してつくるドライ、密閉して乳酸発酵により保存性を高めるサイレージ、スープ状に加工するリキッドの3種類がある。ドライは牛・豚・鶏に、サイレージは牛に、リキッドは豚に向いている。
エコフィード製造事業所の数は、2013年5月現在で298カ所ある。また、製造数量は2011年度の概算で約103万TDNトンに上る。TDNとは、家畜が消化できる養分の総量を表す単位だ。生産や利用が拡大する一方で、分別を徹底するための技術開発や、関係者間の連携が必要であると指摘されている。農林水産省は、エコフィード緊急増産対策事業を実施しているほか、シンポジウムなどを開催して普及啓発を図っている。