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「生物農薬」 とは

読み:
せいぶつのうやく

昆虫や微生物、またはそれらの抽出物を使った農薬のこと。農薬取締法は、1) 農作物を害する菌や虫、ねずみなどの病害虫防除に使う殺菌剤や殺虫剤、2) 植物成長調整剤、3) 発芽抑制剤などを農薬として定め、病害虫の防除に用いる「天敵」も農薬とみなすとしている。生物農薬は、1) 化学農薬に比べて土壌や公共用水域などの環境への負荷が小さい、2) 有用な生物への悪影響が少なく生態系への影響が少ない、3) 害虫に抵抗性がつきにくいといった特長がある。一方で、1) 効果が緩慢で即効性に欠ける、2) 使用適期の幅がせまいなどの短所もある。生物農薬には、生きているウイルスや細菌、真菌、原生動物、線虫などを病害虫・雑草の防除に利用する「微生物農薬」と、ほかの生物を攻撃し、栄養分を摂取することによって生活する生物を病害虫の防除に利用する「天敵農薬」の2種類がある。農薬取締法に基づく農薬の登録制度により、生物農薬にも化学農薬と同様、有効成分の管理や薬効、安全性などの登録検査が必要とされている。微生物農薬では、BT剤(Bacillus turingiensisと呼ばれる微生物が生産するタンパク毒素を利用したもの)が最も広く普及しており、1992年に安全性評価指標が通知されている。一方、天敵農薬では寄生バチ、捕食性ダニなどが有効成分とされている。

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