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「森林開拓」 とは

読み:
しんりんかいたく

 未開発な森林を開いて田畑などにすること。約1万年前の地球は、662億haにも及ぶ森林(閉鎖林及び疎林)におおわれていたという。しかし、農業や放牧のための伐採や火入れ、木材資源の利用などの森林開拓により、世界の森林面積は、39億5000万ha(国連食糧農業機関(FAO)2005年)まで減少した。植林などによる増加分を差し引いても、全世界で毎年730万haが減少しており、これは、日本の森林面積の3分の1に相当する。森林面積の増減を見ると、アジアやヨーロッパにおいては増加しているが、その他の地域では、アフリカでは400万ha、南アメリカでは420万ha、南アジア・東南アジアでは280万haなど、毎年多くの森林が減少している。地球の森林の被覆率の減少は、とくに途上国において著しい。その原因として、途上国ではエネルギーを薪炭材に頼っていることがあげられる。また、経済開発援助という名のもとに、先進国の進める大規模なプランテーション開拓、ダムや道路の建設などのプロジェクトにともなう森林破壊の被害は大きい。また、近年の石油価格高騰や地球温暖化問題への対応策としてバイオ燃料に注目が集まっていることも、森林開拓を進める一因となっている。しかし、森林開拓時に焼き払われる森林や、耕地から長期間放出されるCO2を勘案してバイオ燃料と化石燃料とを比較すると、トウモロコシを原料にしたバイオ燃料の場合、ガソリンより多くのCO2を放出することになるという研究結果も発表されていて、バイオ燃料に対する懸念も広がっている。

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