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「室内空気汚染」 とは

読み:
しつないくうきおせん

 家の中や事務所など、室内における空気の汚染のこと。日常の大半を過ごす室内の空気環境が汚染されると、呼吸によって人間の体内に取り込まれ、健康に重大な影響をもたらすことになる。近年の高気密住宅の増加に加え、とくに新築の建物の場合、ビニールクロスや合板、断熱材、畳、塗料など多種の建築材に、さまざまな化学物質が使われるようになっている。そのため、それらの建材に含まれる溶剤のトルエンやキシレン、接着剤に含まれるホルムアルデヒドなど、さまざまな揮発性有機化合物(VOC:Volatile Organic Compounds)が空気中に放出され、室内で検出されることがある。室内で過ごす時間が長い主婦や乳幼児、高齢者は特に被害を受けやすいと考えられているため、注意が必要だ。また、タンスや押入用の防虫剤に含まれるパラジクロロベンゼンが、室内空気だけでなく人の血液からも検出されることもある。厚生労働省は、1997年にホルムアルデヒドなどの室内濃度の指針を定め、現在、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、トルエン、キシレンなど13物質について指針値が策定されている。また、2003年7月に建築基準法が改正され、居室のある住宅でのクロルピリホスの使用が禁止されたほか、ホルムアルデヒドの使用についても規制された。ホルムアルデヒドについては、1) 内装の仕上げの制限、2) 換気設備の義務付け、3) 天井裏などの制限、などの規制が行われている。

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