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海野和男のデジタル昆虫記

ペナンから戻って

ペナンから戻って
2015年11月09日

 今回は約1ヶ月の撮影で、クアラルンプル写真フェスティバルで講演、本土に1週間旅したのを除けば、ペナンの昆虫飼育施設に仮設スタジオを作っての撮影を3週間、毎日9時出勤、だいたい夕方の6時半まで撮影という生活をした。
 ペナンでの撮影はキシタアゲハの絵本の撮影であったが、孵化や羽化など待ち時間が多い撮影なので、空いた時間には他の昆虫も撮影した。写真はヤゴで、すぐ近くの川に棲息するトンボを飼育している。結構いろいろな種類がいて10種類以上のヤゴが飼われていた。
 トンボも来年3月オープン予定のEntopiaでの展示のための飼育であるが、羽化したトンボは種名を確認してリリースしているようである。トンボをケージ内で展示しようという試みは成功するであろうか?いずれにせよ、民間の施設でリサーチまでやるのは大変なことだと思う。脚の長いヤゴはMacromia cincta コヤマトンボに近い仲間のようだ。
 日本の昆虫館はほぼ公営であるから、学芸員は公務員である。ペナンのEntopiaは私営で、そうしたリサーチのために人を雇っているのであるから、良くやっていけるものだと感心する。蝶の蛹の輸出や、海外の昆虫園の設計というバックボーンがあってのことである。
 恐らくはEntopiaは世界で最もモダンで、多種類の昆虫を展示する施設になることだと思う。若い国は元気がよい。皆が楽しそうで、一丸となって目標に進んでいく姿には感動する。
 良くアジアの国と日本を比べて、日本の方が全てに優れているというような意見を見ることがあるが、それはあきらかに間違えで、そんなことばかりを言っていると、日本は置いてきぼりを食らうと思う。

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