クロスジホソサジヨコバイは体長が5mmほどの小さなヨコバイです。ヨコバイはセミに近い仲間で、横歩きすることからヨコバイと呼ばれます。昔は、この虫は九州など暖かな場所にしかいことになっていたのですが、最近は東京都心の公園でも秋になるとどこからともなく現れます。温暖化の影響なのでしょうか。
公園に多いヤツデの葉の裏をめくってみましょう。もしかしたらこの面白い形の昆虫を見つけられるかもしれません。冬の間はずっとヤツデの葉裏で過ごすようで、10月から12月中旬頃までは成虫だけが、1月から2月には幼虫と成虫が両方見つかります。多分、11月から12月に卵を産むのだと思います。3月頃まで見られるますが、暖かくなるとどこへ行くのか姿を消してしまいます。夏の間、どこでどうしているのかは、わかっていないのではと思います。
翅の後の端に黒い目玉のような模様があるので、頭とお尻が逆さに見えます。それでこの虫をマエムキダマシと呼ぶ人もいます。昆虫の名前は学名と言ってラテン語の名前が正式な名です。クロスジホソサジヨコバイはSophonia orientalisです。
昆虫の世界では体長5mmのクロスジホソサジヨコバイは、特に小さな虫ではありません。けれどぼく達の世界から見ればあまりにも小さいのでなかなか見つけることができないのです。人間がもっと小さければ、このヨコバイも大きく見えるのではないでしょうか。
上は成虫、下は幼虫
日本昆虫記第一部はこれで終了です。また機会があれば続けます。
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