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海野和男のデジタル昆虫記

連載「日本昆虫記」16 ノコギリクワガタ  仲のよいオスとメス

連載「日本昆虫記」16 ノコギリクワガタ  仲のよいオスとメス
2010年04月20日

 ノコギリクワガタは大型のものは体長7cmを越えるかっこういいクワガタです。北海道から屋久島に住んでいて、沖縄や奄美大島にはよく似たアマミノコギリクワガタ、石垣島や西表島にはヤエヤマノコギリクワガタが住んでいます。大アゴの形は体の大きさによってずいぶん違います。湾曲した大きな大アゴをもっているのは大体6cm以上のものです。
 雑木林のクヌギやコナラの樹液にもやってきますが、河原の近くのヤナギの樹液には特に多いようです。ブラシのような口は樹液をなめるのに都合のよい形で、普段は体の中に引っ込めていていて見えません。樹液のにおいをかぐと口を伸ばします。ノコギリクワガタの口は特に長いのですが、大きな大アゴがが湾曲しているので、口が長くないと樹液に届かないのです。
 樹液の出ている木では、たいていオスとメスが一緒にいます。オスは大顎の下にメスを入れ、ほかのオスにとられないようにしっかりと守っています。クワガタムシの仲間はオスが樹液の出ている場所を守り、メスが来るとメスが樹液を吸っている間、メスを守る習性があります。写真を撮ろうと近づくと、ぽろりと地面に落ちてしまうこともよくあります。脚を縮めて木から離してしまうのです。 

ノコギリクワガタの口は長く伸び、樹液を吸うのに適した形をしている(上)樹液を吸うメスを守るオス。(下)

小諸日記は10周年。過去の日記は5年前4月   10年前4月

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